この記事の連載
「火山と氷河の絶景は、自分の目で見ないと始まらない」
フリーアナウンサーの大坪千夏さんが、知人にすすめられて以来恋焦がれた国、アイスランド。
18年間の海外暮らしでは、日本以上に我慢を強いられたコロナ禍を経て、日本に戻ることを決心した。
だからこそ、今は「圧倒的な自然に身を委ねたい」と、夫婦ふたりで旅に出る。
開放感あふれる旅のストーリーを、絶景の写真とともにシリーズでお届けします。
#06は最終回! 愛すべき動物たちとの出合い、そして、最後の街へ。
絶滅危惧種の鳥「パフィン」
旅の終盤、北部は先を急ぐ旅となった。
気に入ったジンを買いに行った岬は、アイスランドのアイドル鳥「パフィン」が渡ってくる名所だった。
一見ペンギンにも似たパフィンは、和名をニシツノメドリという。普段は大西洋の海上で暮らし、夏になると生まれ故郷に戻って産卵する渡り鳥だ。
巣は穴の中に作られているのでひな鳥を見ることは難しい。
絶滅の危機にさらされているパフィンには、必要以上に近寄ることが禁止されている。みんな静かに小窓から彼らの姿を観察。
群れの中で、カップルで子育てをする。左右に体を揺らしながら、よちよち歩く可愛らしい姿が見られるのも6月から9月だけだ。
羊を見かけることが多いが、時には馬も。人間に驚かず人懐こく集まってくる。
2023.09.20(水)
文・撮影=大坪千夏