この記事の連載

 新しいもん好きでありながら、脈々と受け継がれる伝統の味はそのままで、懐の深さも魅力の京都。食べておいしい、気の利いたおみやげを手に入れるなら、京都通賢者のおすすめを。

 ちりめんじゃこと山椒の実を佃煮にした京名物。こだわりの製法で作られたちりめん山椒は、店によってじゃこの大きさも違えば、実山椒の量、炊き上げる調味液も異なり、個性豊か。白米の上に、酒のアテにと、好みのちりめん山椒を見つける手がかりにして。


◆はれま「チリメン山椒」

 昭和46年、初代から作り方を受け継いだ王道の味。甘くなくさらさらのじゃこの食感とピリッと涼やかな実山椒の味わいが酒の肴にもなると好評。

「私にとって馴染みのあるちりめん山椒です。真空パックなどではなく、山椒とお醬油でしっかり炊き上げた感じが好き」(梶川さん)

はれま

所在地 京都市東山区宮川筋6-357
電話番号 075-561-4623
営業時間 10:00~18:00
定休日 日曜・祝日
https://www.harema.co.jp/

◆じき宮ざわ「粒味噌ちりめん」

 一般的なちりめん山椒は、醬油、清酒、みりんで炊くことが多いなか、「じき宮ざわ」では、白粒味噌と清酒のみで炊き、ふっくらとやさしい仕上がりに。徳島県和田島のちりめんじゃこを使用。

「清酒の風味が絶妙」(加山さん)

じき宮ざわ

所在地 京都市中京区堺町通四条上ル八百屋町553-1
電話番号 075-213-1326
営業時間 12:00~13:45 L.O.、18:00~20:30 L.O.
定休日 水曜
https://jiki-miyazawa.com/

2023.09.24(日)
文=大嶋律子(Giraffe)
写真=釜谷洋史

CREA 2023年秋号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

永久保存版 偏愛の京都

CREA 2023年秋号

永久保存版 偏愛の京都

定価950円

『CREA』でいよいよリアルな国内旅の真打「京都」登場。グルメ、アート、カルチャーなどを偏愛目線でお届けします!