トスカーナの豊かな土壌がワインやオリーブオイルの銘品を生み出し、比類なき歴史に培われた美に対する意識はこの街の食文化をも麗しく磨き続けた。
イタリアンファッションに身を包み、リストランテへと出かけよう。今注目のレストランやカフェ8軒を3回に渡りご紹介。
今回はピッツェリアやトラットリアなど、フィレンツェの個性を感じられる気の置けないお店を4軒ご紹介。
心に華やぎを与えてくれる人気店
◆La Ménagère(ラ・メナジェレ)

たまたま通りがかっただけなのに、思わず吸い込まれてしまいそうになる。不思議な引力を持つスポットだ。単なるレストランではない。

広々とした店内では、食器やキッチン用品をはじめとする雑貨、書籍、そして生花など、ハイセンスな審美眼によって選び抜かれたアイテムを扱っている。

シェフのニコラス・ドゥオンノロさんは、「マンダリン オリエンタル バンコク」に務めた経験も有するコスモポリタン。

フレンチを軸に、トスカーナの食材の底力を引き出す料理を供したいと語る。早朝から深夜までオープンしている旅行者の味方なので、滞在中に一度は訪れてみたいもの。

La Ménagère(ラ・メナジェレ)
所在地 Via De’Ginori 8R, 50123 Firenze
電話番号 055 0750600
営業時間 8:00~26:00
定休日 無休
https://www.lamenagere.it/
2023.09.06(水)
文=下井草 秀
撮影=橋本 篤
コーディネート=大平美智子
CREA Traveller 2023 vol.3
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。