地元食材を使ったランチとスイーツでのんびりチルアウト
大自然を満喫した後は、自然の恵みをたくさん詰め込んだランチをいただきます。
三段峡から車で約15分の場所にある「棚田カフェ イニ ミニ マニモ」は、日本の棚田百選にも選ばれた「井仁の棚田」を一望できるお店です。
広島県で唯一となる棚田百選に選ばれているこの棚田は500年もの歴史を誇るまさに日本の原風景。そんな棚田を眺めながら、井仁のお米を生かしたお料理をいただきます。今回いただいたのは、井仁の棚田でできたお米と、旬の地産野菜を使ったおかずを楽しめる「棚田米ランチ」。
中央の大皿には、米粉を使ったコーンのかきあげ、から揚げ、夏やさいのマカロニやサラダ、たけのことふきの山しょう煮、かぶのレモン漬といったおかずがずらり。その時の旬の野菜を使用しており、旨みが強いおかずはごはんにぴったりです。お椀はキャベツのサンラータン。滋味深い味わいです。
※季節によって内容が変更になります。
他にも、棚田米の米粉を使った「米粉からあげランチ」も人気の一品です。米粉も自家製。鶏肉の脂分だけを使ったノンフライ調理なので、ヘルシーなのも嬉しいですね。
こちらのお店は、地域おこし協力隊としてこの地域で活動していた店主の友松裕希さんが「棚田を見ながらお茶ができる場所があったら」という観光客の言葉をきっかけに、2017年にオープンしたお店です。
元々カフェが好きだったこともあり、地元の食材や井仁のお米を使った食事やスイーツを提供するお店を開きたいと、棚田を借りて田植えから稲刈りまで店長自らが行っています。
「イニ ミニ マニモ」という店名の由来を伺うと「Eeny, meeny, miny, moe イーニー ミーニー マイニー モー」という英語の歌からとったそうです。日本語で「どちらにしようかな?」という意味で、思わず全部注文したくなるメニューが並ぶお店にぴったりの店名です。
カフェの隣は菓子工房になっていて、専属のパティシエが作る本格的なスイーツも楽しめます。
米粉のシフォンケーキは、棚田の米粉を使った小麦粉不使用のシフォンケーキ(バニラアイス付き)。この辺に自生している茶葉やさくらパウダーなど、時期によって違う味が楽しめます(取材時は梅のシフォンケーキ)。
お菓子の製造担当をしている藤井義信さんは、パティシエ歴30年のベテラン。さらにお店でオカリナ教室も開いているのだとか。リクエストがあれば季節に合った童謡や歌謡曲を奏でてくれるそうなので、「君をのせて」を演奏してもらいました。
井仁の棚田は、江戸時代初期の農業技術の名残が現在でも見られる一連の棚状の水田。季節によって風景は変化し、春には水で覆われた水田に空が反射し、夏には青々と成長する稲が緑色のパッチワークのようになり、稲刈りを迎える秋には黄金の色合いを楽しむことができます。
テラス席のほか、店内にも席があるので、窓から棚田をボーっと見ながら過ごしても◎。地産地消のグルメと優しい音色のオカリナの音色も楽しめる「棚田カフェ イニミニマニモ」に足を運んでみてはいかがでしょうか。
棚田カフェ イニ ミニ マニモ
所在地 広島県山県郡安芸太田町大字中筒賀629-2
営業時間 11:30~17:00(水~金)、11:30~17:30(土・日・祝)*平日のみ予約可能。
ランチは14:00まで。
※12月は土日のみ営業、1〜3月は時短営業、積雪により休業。
定休日 月曜日と火曜日、第4水曜日
電話番号 0826-22-6789
https://ini-mini-manimo.jp/
ひろしま公式観光サイト「Dive! Hiroshima」
2023.07.24(月)
文=根津香菜子