料理を「作らない・作れない」ことに罪悪感を持っている人に贈る、フードライター・白央篤司さんの金言&レシピ。

 どんなものであれ、作ろうと思ったそのこと自体が尊い。今晩はひと品、作ってみませんか?


お手頃価格で使いやすさも抜群の「ちんげん菜」をもっと活用しよう!

 今回は、ちんげん菜をテーマに選びました。

 先日、青果店の方が「ちんげん菜って売れない」とSNSでつぶやかれていたんですね。驚きました。どこのスーパーでも見かけるように思うし、値段も手頃なことが多く、クセがなくて使いやすい青菜なのに……と。

 私は大好物なもので、ちょっと応援したくなりました。ごく簡単な使い方をご紹介しますね。まずは炒めていきましょうか。切り方からじっくりご案内します。

ちんげん菜の塩にんにく炒め

■材料(1~2人分)

・ちんげん菜:1株(170g)
(けっこう個体差あるので、できれば計量してください。小さいものだと塩からくなってしまうので)
・にんにく:1/2かけ(4~5g程度)
・塩:小さじ1/5
・酒:大さじ1
・米油:小さじ2

■下準備

 先にお酒と塩を計量しておくと、炒めものの場合は特にスムーズで、おいしく仕上がりやすいです。

 塩小さじ1/5って、計りにくいですよね。ごめんなさい。写真のピンクのさじが小さじで、入っている塩が大体1/5量になります。お持ちの小さじの形にもよりますが、大体の目安として参考にしていただければ。

 さて、まずちんげん菜を葉と茎に切り分けます。

 葉は横に2等分に切ります。茎のほうは、タテに切っていきましょう。1つを5~6等分ぐらいを目安ですが、ざっくりでかまいません。

 中心の部分は、こんなふうにそのままタテ切りでOK。にんにくも粗みじんに切って、炒めていきましょう。

 フライパンに油をひいて中火にかけ、にんにくを加えて、ぱちぱちとにんにくが音を立てて香りが出てきたら、茎の部分を先に加えます。軽く全体を炒めてください、大体時間は1分ぐらい。

 葉の部分を加え、酒を加えます。また1分ぐらい全体を混ぜつつ、炒めていきましょう。ポイントは、火からフライパンを離さないこと。置いたままで炒めると、熱が下がらずしっかりと炒めることができます。

 1分ほど炒めた状態がこちら。この時点で塩をふって全体を軽く和えたら完成です。

 にんにくと塩のシンプルな炒めものですが、飽きのこない副菜になりますよ。慣れてきたら好みのきのこを加えたり、同じようにタテ切りしたパプリカなどを加えたりしても。その際は塩を少々多めにしてください。

2023.04.13(木)
文・撮影=白央篤司