温かみのある手描きイラストを用いた手軽で美味しいレシピをSNSに投稿して人気の著者。ツイッターアカウントのフォロワー数は、なんと67万人以上。大勢の心を捉えるその魅力を詰め込んだ一冊だ。

「まず〈我が家の定番おかず〉として、主菜、副菜、ご飯ものと麺類、汁ものの4項目に関して、普段遣いできるようなレシピを多数掲載しています。その上で、少し手間をかけて作る〈特別な日に食べたいごほうびおかず〉や、居酒屋風・ピクニック風・給食風といったテーマ別のレシピと、おやつのレシピを載せました。『ちょっとの工夫で毎日楽しく』が著者のモットーなので、本もそれに沿った構成を意識しています」(担当編集者の長島恵理さん)

 作り方はほとんどイラストで、完成形は写真で紹介。イラストは本書のための描き下ろし多数で、準備に1年近くかけた労作だ。また、著者がネットにレシピを掲載する際に、いつもセットで載せており好評だという手書きのメニュー表のテンプレートが、活用しやすく巻末にまとめられている。料理の知識だけでなく、著者の世界観を丸ごと楽しめるのも嬉しい。

「20代の読者が多いのが特徴です。イラストを楽しむ目的で手にとった若い方が、読むうちに興味を持って、料理を始める。そんなきっかけを生む本になっているようです」(長島さん)

2022年3月発売。初版2万部。現在7刷6万2000部(電子含む)

作るのも食べるのも! まちどおしくなるごはん

定価 1430円(税込)
ワニブックス
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2023.03.17(金)
文=前田 久