よく耳にする免疫力というワード。これはウイルスや細菌が外部から侵入しないように防ぐ力です。免疫力をアップするためには様々な要因があるけれど、なんといってもバランスの良い食事が大切。その中で着目したいのは「発酵食品」です。


 バランスの良い食事とは、肉や魚介、卵や大豆製品などの良質なタンパク質、野菜に多く含まれるビタミン群やミネラル類、食物繊維、ご飯やパン、麺類などの炭水化物を満遍なく摂ること……と、ぼんやりとわかっていても、日々の食事で拠り所になるキーワードがあると張り合いも生まれます。

 そのキーワードは発酵食品。腸内環境を整えて、栄養をスムーズに吸収してくれる優れた食品で、ご存知のように納豆やキムチ、味噌、甘酒、ヨーグルト、チーズなどが代表選手。冷蔵庫に常備しておけば、食事の際に思い出して1品プラスするのにとっても便利です。

 昨年11月に発刊された『もう失敗なんて怖くない! がんばりすぎない発酵づくり』(舘野真知子著/文化出版局)には、キムチや味噌、甘酒など、発酵食品を手作りするレシピが掲載されています。

 同書は、失敗を重ねながらも自分好みの味にたどり着く方法が丁寧に記された、発酵食品作りの初心者にもやさしいレシピ集。こちらを参考に、手作りにぜひチャレンジしてみてください。今回は本の中から発酵食品を使ったアレンジ料理のレシピをご紹介します。

ヴィーガンキムチを使って はんぺんとキムチのラザニア風

●材料(2人前)

・はんぺん(大判):1枚
・ヴィーガンキムチの具:80g
・ブロッコリー:1/3個(100g)
・ピッツァ用チーズ:40g
・塩、こしょう:各少々
・オリーブ油:少々

●作り方

(1) はんぺんは縦半分に切り、厚さも半分に切る。キムチは粗く刻む。ブロッコリーはゆでて粗く刻む。

(2) 耐熱皿にオリーブ油を塗り、はんぺん1枚を置く。ブロッコリーを1/4量のせ、塩、こしょうをふり、キムチも1/4量のせ、はんぺん1枚をのせる。再度ブロッコリー、塩、こしょう、キムチの順に重ね、上にチーズ1/2量をのせる。もう1皿も同様に作る。

(3) 220度に熱したオーブン、またはオーブントースターで5分ほど、軽く焼き色がつくまで焼く。

 一般的なキムチはアミ(小エビの塩辛)やイカの塩辛、煮干しなどの動物性の材料が使われますが、ヴィーガンキムチはそれらを一切使わず、野菜、唐辛子、塩、砂糖、水で作るもの。野菜の乳酸菌が元になって発酵が促されるのだそう。ヴィーガンキムチに欠かせない白菜や大根が旬のいま、ぜひ手作りにチャレンジしてみてください。

2023.01.31(火)
文=CREA編集部
写真=ローラン・麻奈