朝早くから歩いてみたのですが、多くの店が午後や夜から営業するので閉まっています。これは困りました。「タイ飯はねえがぁ」と腹を空かせて探したら、昼間からオープンしているタイ料理屋「Dee Dee Thai Kitchen」という店をなんとか見つけました。
店に入るといきなり、タイ料理独特のにんにくやナンプラーの匂いが嗅覚を刺激。それと同時に、タイのモールにありそうな明るい装飾が視界に広がります。奥では若いタイ人シェフやウェイターが働いていて、スタッフもまたフレッシュ。
ランチだと1000円程度で食べられます。おまけにランチドリンクでタイの「メコン」「センソム」「モンシャム」といった酒が飲めるので、ややディープに食べたい人も満足できますよ。筆者は強い酒で、昼からフラフラ気味に。
外国人住民の実態を書いた本を探す
当初は、昼間に和歌山名物のたま駅長、友ヶ島、紀三井寺などを巡り、夜に本格タイ料理で舌鼓を打ち、そのあとタイマッサージを受けるのもアリだと考えていました。ただ、和歌山とタイ人の関係をもう少し掘り進めたい。そう思ったので、ランチを食べたあとは、蔵書量の多い和歌山市民図書館に向かいました。
しかし、司書の方に協力してもらいながら郷土資料を探すも、見つからず。他の地域と同じく、外国人住民の実態を書いた本は少ないのです。だからこそ、自ら記録するモチベーションもあがるというもの。
以前、和歌山の書店「本屋プラグ」で筆者の著書が紹介されたことを思い出し、行ってみることに。そこのカフェスペースで、店をやりくりする嶋田さんに現地の情報を聞いてみました。その情報と、グーグルマップで調べた情報を重ね合わせます。
ごはんを食べながら、寺を見学できないか聞いてみる作戦
さらにタウンページや和歌山飲食ガイドの本をチェックすると、1990年代後半からタイの店ができはじめたのではないか、ということがわかりました。しかも、「タサニー」「チェンマイ」といったタイレストランが初期のころからあったのでは、というのも見えてきたのです。
2022.10.31(月)
文=山谷剛史