肌を撫でる風がからりと心地よく、秋の気配を感じるシーズンになってきました。
紅葉や秋祭り、収穫のよろこびなど、秋の日本にはたくさんの美しい秋の絶景・風物詩があります。
そんな「秋の絶景」を集めた「いつか行きたい! 『日本にしかない風景』再発見」2021年秋篇に、新たな景色を追加して、2022年版をお届けします。
四季があり、自然の移ろいを感じられる日本。各エリアの観光の達人が選ぶ、その地に息づく秋の景色をお楽しみください。
◆瑠璃光院の紅葉
比叡山麓の自然豊富な町・八瀬に、ひっそりと佇む瑠璃光院。12,000坪の敷地に延べ240坪の数寄屋造りの建物と、自然を借景とした名庭を持つ、品格漂う寺院だ。
秋に見られる紅葉は素晴らしく、参道では錦繍の色づきを競い合う100種以上の木々を眺められ、「瑠璃の庭」や「臥龍の庭」では赤・黄色・オレンジに彩られた庭園を堪能できる。
また、書院の2階から望む紅葉は神秘的だと評判で、窓の外に広がる盛大な紅葉と、机や床に映り込む紅葉の美しい光景を望むことができる。この景色の珍しさから「幻の紅葉」とも呼ばれており、SNSを中心に話題を集めている。
瑠璃光院は通常、文化保護のために非公開だが、春の青もみじと、秋の紅葉の時期にのみ期間限定で特別拝観が開催される。事前予約制なので、瑠璃光院のHPでネット予約をしてから出掛けよう。
見ごろの時期:11月下旬~12月初旬
拝観期間:令和4年10月1日(土)~12月12日(月)
瑠璃光院の紅葉(るりこういんのこうよう)
所在地 京都府京都市左京区上高野東山55
https://rurikoin.komyoji.com/lp/
◆笠置山 もみじ公園の紅葉
笠置山もみじ公園は、京都府立笠置山自然公園内の笠置寺境内にあるモミジの名所。紅葉シーズンは、真っ赤に色づくモミジの木々と落葉の絨毯が園内を赤く染め上げ、息をのむ美しさを見せる。
シーズン中は、ライトアップされた幻想的な空間を楽しめるのも魅力だ。
「笠置寺のご本尊は、磨崖仏といわれる自然の岸壁に直接線で彫り刻んだ弥勒仏様で、平安時代以降に弥勒信仰の聖地となりました。
紅葉の見ごろは、例年11月上旬から11月下旬です。山の上にあるので歩きやすい靴で散策ください」(「京都府観光ガイド」担当)
笠置山 もみじ公園の紅葉(かさぎやま もみじこうえんのこうよう)
所在地 京都府相楽郡笠置町笠置山
http://www.town.kasagi.lg.jp/category_list.php?frmCd=1-0-0-0-0
2022.10.16(日)
文=佐藤由樹