「牛肉とにらとみょうがのつけそば」の作り方

 にらは3~4センチ幅に切り、みょうがは5~6ミリ幅に切ります。みょうがの切り方は適当でいいのですが、厚みをもたせて切ってください。この厚みが、食感のポイントになります。

 調理し始めたらすぐできるので、おそばを先に用意しておきましょう。乾麺や生麺をゆでるもよし、冷凍で手軽にやるもよし。私は最近、信越明星「流水解凍 信州そば」が気に入っています。食感と風味、なかなかのクオリティ。

 さてフライパンに油をひいて中火にかけ、牛肉を焼きます。あとで煮るので、しっかり火を通さなくてOK。あくまで軽く焼きつけて、香ばしさを出すのがねらいです。

 水、めんつゆを加えて沸かし、アクをしっかりとりましょう。アク取り用具があるとやっぱり、便利ですよー。取ったらにら、みょうがを入れて30秒煮ればもう完成です。

 つけそば、鶏や豚が定番だけど、牛はどうかなあ……と思ったのがきっかけで試しました。ネギよりもクセの強い野菜が合うなと思って、ハマったのがにら。そしてみょうがが加わることで、いいバランスになるんです。ちょっとお寿司のガリみたいな存在になりますね。

 かけそばにしちゃってもおいしくいただけますよ。

 温泉玉子をプラスするのもおすすめ。作り始める前に冷蔵庫から取り出して、常温に戻しておくといいです。辛いのが平気なら、ラー油、七味トッピング推奨! よーく合います。

 早いもので10月、今年は東日本は秋の訪れが早く、西日本は残暑が長引いたようですね。どちらの方々もお疲れが体に出ませんよう。それではまた、来月に。

白央篤司(はくおう あつし)

「暮らしと食」がテーマのフードライター。著書に『にっぽんのおにぎり』 (理論社)、『自炊力』 (光文社新書)など。現在オレンジページ、メトロミニッツなどで連載中。料理家としても活動、企業へのレシピ提供などを定期的に行う。人物撮影:内藤恵美
http://hakuoatsushi.hatenablog.com/

Column

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料理を「作らない・作れない」ことに罪悪感を持っている人に贈る、フードライター・白央篤司さんの金言&レシピ。冷凍食品にちょい足しするのも立派な自炊。簡単なことから始めてみませんか?

2022.10.12(水)
文・撮影=白央篤司