資生堂が創り上げてきた“美”を一覧できるミュージアム

 続いて2階へ。資生堂の「S」の形を模した階段をあがると、「Beauty」と「Science」の融合をテーマに設立した「ミュージアム」エリアが広がっています。「SCIENCE × ART」「LIFE OF BEAUTY」「INNOVATIONS IN BEAUTY 」「FUTURE」の4つのゾーンで構成されており、各コーナーには「クエスチョン」と呼ばれる“問い”を設置。それぞれのテーマで”美”について考え、探求することができます。

 一画には、資生堂の歴代製品のパッケージがずらりと並んだ展示があり、中でも1897年に発売したふきとり用の化粧水「オイデルミン」は、初期のものから何度かパッケージをリニューアルし、今に至るまでのデザインの歴史を見ることができます。

 ほかにも、「マジョリカ マジョルカ」や「シーブリーズ」など、資生堂が発売してきた各ブランドの商品の歴史を見ることができ、どの世代の方にも、「懐かしい!」、「昔使っていた!」というアイテムがあるはず。自分になじみのある思い出のアイテムや、知らなかったアイテムを見つけるのも楽しいですよ。

 また、各ブランドで使用している赤や白、金や銀といったパッケージの色で、その機能やブランドの特徴、パッケージに隠された意味やこだわりについても知ることができます。

 さらに、ちょっとした実験気分が味わえるものや、「おもしろ体験」ができる展示も。

 こちらは、「グレープフルーツ」や「はちみつ」などから好きな香りを選び、それらを調合した香りを嗅ぐことができます。「ローズと柑橘系って合うのかな?」と思いましたが、これが意外にも⁈ ぜひみなさんも香りの組み合わせを楽しんでみてください。

 さらに、日本で流行したファッションで、その当時の女性になれるオリジナルムービー体験ができる面白いスポットも発見しました!

 まずは自分の顔を撮影。すると、横のモニターに1920年代のモダンガール、1950年代のクラシカルな女優、1980年代のバブリーガール、2000年代の「ゆるふわ女子」といった各年代の女性の姿に自分の顔をはめた動画が流れます。

 その後出てくるQRコードを読みこめば、撮影から72時間内でスマートフォンでも閲覧することが出来るので、帰ってから「自分はどの時代の女性がに合っているのかな」と楽しむことも。メイクの参考にもなります。

2022.08.27(土)
文=根津香菜子