
休日はどこかに出かけたいけど、密なエリアはちょっと……。そんな時は、都内からさくっと気軽に行ける横浜へ。都会でありながら、どこかゆったりとした時間を過ごせる、不思議な港町でもあります。
人気のグルメやクルーズ、夜景などに加え、海上や空中から横浜を再発見できるロケーションなど、おすすめの1日観光コースをご案内します。
横浜港発祥の地で「ペリコ」と「ペリー」に会いに行く
まず訪れたのはみなとみらいエリア。潮風が心地よく見晴らし抜群の「象の鼻パーク」は、1954年にアメリカ合衆国のペリー提督が2度目の来日で初めて横浜に上陸した地。横浜開港150年を記念して2009年6月に整備され、人気の憩いのスポットになっています。
ちなみに、横浜港の開港後に、波の影響を避けるため、堤防を弓なりに伸ばした波止場の形状から「象の鼻」と名付けられたそうです。

象の鼻パークにある「象の鼻テラス」は、誰でも立ち寄ることができるレストハウス(無料休憩所)です。カフェやギャラリー、地域の観光インフォメーション窓口などを併設し、休日にはさまざまなイベントやマルシェを開催しています。象をモチーフにしたスイーツをはじめ、地元野菜を使ったフードやバラエティ豊かなドリンクなども販売。
エントランスでどっしりと出迎えてくれる大きな象は、現代美術家の椿昇氏のオブジェ「時をかける象(ペリー)」です。全長はなんと6m! これからの横浜と人類を力強く導く、対話と活力のシンボルとされているのがよくわかる迫力です。


ガラスで覆われた開放的なテラスは、シンプルながらもアート要素がちりばめられているのがポイントです。
例えば、大きな窓に詩作品の展示があったり、スツールはフィンランドのアーティスト、カティア・トゥキアイネン氏と地元の小学生の共同制作のものだったり。子どもたちが色を塗ったというカラフルな座面にほっこりします。
また、横浜市内の障がい者施設や企業とアーティストをつなぐプロジェクトから生まれたというブランド「スローレーベル」の雑貨も購入できます。

アートの常設展示、企画展をはじめ、ワークショップや音楽ライブなども定期的に実施される「象の鼻テラス」。
横浜の歴史と未来をつなぐ象徴的な場所で、お茶を飲みながら横浜港を眺めたり、アートブックを読んだりとゆったりとした時間を過ごせるスポットです。
象の鼻テラス
電話番号 045-661-0602
開館時間 10:00〜18:00
定休日 無休
https://zounohana.com/
2021.12.11(土)
文=大嶋律子