ーーそこで“エアあやや”が。喉のポリープで声が出なくなったのが背景にあったと聞いています。
はるな とにかく喋りまくって盛り上げてたから、喉にポリープができちゃって。それでエアあややを始めたんですけど、エア聖子、エアミキティ、エアブリトニー(・スピアーズ)、エアJ.Lo(ジェニファー・ロペス)とか、いろいろやってましたね。
それで、さらにお客さんに来てもらえるようになって。お客さんも、そんなにテレビに出てなかった頃の森三中やいとうあさこちゃんとか。三茶って若い芸人さんや役者さんが住んでるから、いろんな芸能人の方がいっぱい来てくれましたね。
ーー“エアあやや”は、どういった部分がウケたと考えていますか。
はるな まず、あやや本人のトークの内容が絶対的に面白いんです。あと、彼女がショーをマックスで楽しんでいる気持ちが自分に乗り移るんです。
エアあややをやらせてもらう時って、どんなに疲れて現場に入ったとしても、大勢のお客さんを前にして、ものすごい声援を受けながら全開でショーをしているあややの姿が自分の脳内に映し出されて、こっちもマックスでやれるんですよ。
小さなスタジオでも三軒茶屋のお店でも、壮大なスケールとテンションのショーが繰り広げられるというアンバランスな面白さ。
しかも、こっちは喋ってないから、表情がすごく豊かに作れるんですよね。だから、そうした私のバカげた表情の強弱とか。それと、笑えるし、シリアスだし、キュートだし、というのが1曲の中にすべて入ってる。ショーパブのショータイムが1曲の中に詰まっているんですけど、そう仕上げられたのはショーの世界で働いていたノウハウが活きたからだと思います。
ーー“エアあやや”が広く世に知られたきっかけは?
はるな 藤原紀香さんと陣内智則さんの結婚披露宴ですね。テレビ中継されていたと思うんですけど、中継されていない、身内の方々を招待された披露宴もあって、そちらでやらせていただいて。
2022.08.28(日)
文=平田裕介