この記事の連載

取材中もカメラロールを笑顔で眺めながら。おじさんと猫たちの愛すべき時間

 お笑い芸人さんに一緒に暮らすペットを紹介してもらう連載「お笑い芸人の“うちの子”紹介」。第19回は兄弟漫才師の中川家・剛さん。

 現在、おもちちゃん(メス・1歳)とぽてとくん(オス・7カ月)、まるこちゃん(メス・7カ月)と暮らしています。15年前に愛猫を亡くしたことがショックで、ペットを飼えなくなっていたという剛さん。もう1回飼ってみようという気持ちの変化から、おもちちゃんと出会ったことで、猫への愛情はさらに深いものに。剛さんと猫3匹の日々が更新されるInstagramも話題となっています。

山形からそのまま……3匹との出会いを振り返る

――現在、3匹の猫と暮らしているんですよね。

 そうなんです。以前にも猫を飼ってたことがあったんですよ。元々、動物が好きで、最初は犬を飼いたかったんですけど、マンションやと(犬を飼うのが)難しいって言われてしまって。それやったらということで猫を飼ってみたら、思いのほかかわいかったんです。メインクーンで、“ころも”っていう名前やったんですけど、その子が亡くなってしまって……。15年くらい生きたんかな? 最後は声も全然出なかったんですけど、死ぬ前にニャーって鳴いて、ぼろぼろぼろって涙をこぼしたんです。もうショックで……そこから(すぐに違う猫を)飼おうとは思えなかったんです。で、15年くらい経ってから、また飼ってみようかなという気持ちになったんですよね。

――何かきっかけがあったんですか?

 芸人で猫を飼ってる人が多いんですけど、かまいたち・山内がでっかい猫を5匹飼ってるのを見て、また飼いたいなぁと。子供も大きくなったし、1匹くらいやったら大丈夫かなと思ったんです。子供も賛成してくれましたしね。

――で、ブリーダーのサイトで見つけたのが、おもちちゃんだったんですね。

 そうです、そうです。で、2021年1月、雪がまだしんしんと降ってる時期に、山形まで迎えに行って。

――山形!?

 おもちのブリーダーさんが、山形におられたんですよ。見学に行くための仮予約って殺到するし、予約して行ったとしても結局、優先順やからほかの人に飼われてしまう可能性もある。見学に行ってからっていうのが普通らしいんですけど、何回も山形へは行けないので、一日休みやった日にブリーダーさんに電話して。キャリーバッグを買って山形まで新幹線で行って、そのまま連れて帰ってきました。それくらい、ほかの人に先を越されたくなかった。

――恐るべき行動力! おもちちゃんに一目惚れだったんですね。ブリーダーさんもびっくりされたんじゃないですか?

 びっくりしてましたね。え? って顔されてました。しばらく飼ってなかったんで、最初は小ささにびっくりしました。近寄っては逃げ、近寄っては逃げ、するんですけど、ほんまにかわいくて。ぐるぐる(喉を)鳴らしながら来るから近づいたら、引っ掻いて逃げて。なのに、また来るんですよ。かわいかったですねえ。

2022.09.06(火)
文=高本亜紀
撮影=平松市聖
写真=剛