北海道のナチュラルワインは魚介にも合わせやすい

 さらに造り手たちは、魚介との相性の良さも北海道のナチュラルワインの特徴だと口を揃える。

「よく魚介にワインは難しいと言われるけど、そうとは限りません。特に北海道のワインはたらこでも数の子でも、どんと来い」(曽我さん)

「特に亜硫酸塩を使わない、ナチュラルな造りだと食べ物の幅が広がる。うちで地元の飲食店専用に造っているワインなどは、魚介相手でも無理なく合わせられます」(佐々木賢さん)

 定義はさておき、もともとワインはナチュラルなもの。源流に立ち帰れば厳格に相手を選ぼうはずがない。

「北海道の生産者は、われわれも含め、若い造り手も多い。トラディショナルなナチュラルワインの醸造技術が造り手に共有され、この土地ならではの良質なワインが広まっていくのは、まだこれからだと思います」(菅原誠人さん)

 余市・仁木、函館に旅をする。先入観から解放されながら、飲み味の焦点を絞り、目の前の一杯を楽しむ。そこに必ず“出合い”はある。

Domaine Takahiko(ドメーヌ タカヒコ)

所在地 北海道余市郡余市町登町1395
電話番号 0135-22-6752
http://takahiko.co.jp/

RITAFARM & WINERY(リタファーム アンド ワイナリー)

所在地 北海道余市郡余市町登町1824
電話番号 非公開
http://rita-farm.jp/

農楽蔵(のらくら)

所在地 北海道函館市元町31-20
電話番号 非公開
http://nora-kura.jp/

海外からも熱視線を浴びる
伸び代多き銘醸地「北海道へ」

Column

CREA Traveller

文藝春秋が発行するラグジュアリートラベルマガジン「CREA Traveller」の公式サイト。国内外の憧れのデスティネーションの魅力と、ハイクオリティな旅の情報をお届けします。

2022.07.24(日)
Text=Tatsuya Matsuura(babakikaku)
Photographs=Takashi Shimizu

CREA Traveller 2022 vol.3
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

日本のワインとご馳走に心躍る テロワールを訪ねて Terroir  Journey!

CREA Traveller 2022 vol.3

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「CREA Traveller」2022 vol.3の特集は、「日本のワインとご馳走に心躍るテロワールを訪ねて」。日本には、その土地を訪れなければ出合うことのない美味や風景、文化があります。その風土だからこそ育まれた“土地の恵み・テロワール”は多彩で趣深いもの。唯一無二の味に出合う旅へ、ご招待。