Q3:NISAのデメリットはある?
A3:デメリットもあります。売却損が出たときには制度のメリットを生かすことができません。
非課税口座で運用している株式などを売却して損失が出た場合、損失はないものとみなされるんです。そのために、特定口座など他の口座の譲渡益や配当と損益通算を行ったり、損失の繰越控除(確定申告を行うことで損失を3年間繰り越せる)を行ったりすることはできないというデメリットがあります。
制度をフル活用するには、割安なときに非課税口座で株式を購入して、中長期的に保有して利益が出てきたら売却をすることです。1年間で一度に購入する必要はないので、毎月1万円ずつ、ボーナスで5万円などコツコツ積み立てをしてもOKです。
Q4:口座はどこで開設する?
A4:銀行や証券会社などの金融機関で開設が可能です。1人1口座という制約があるので金融機関選びを慎重に行いましょう。
株式や株式型投資信託などの運用にはリスクがあるために、初心者は投資額などを十分に押さえたうえで有利な制度にぜひチャレンジしてみてください。
NISAのまとめ
・対象者は日本国内に住む満20歳以上の個人。1人1口座開設可能。
・口座開設期間は2014年から2023年までの10年間。
・非課税投資額は年100万円まで、5年間500万円まで。
・非課税期間は5年間(繰り越せば最長10年)。
・途中売却可能(非課税枠の再利用は不可)。
Column
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2013.09.22(日)
text:Yoko Hanawa
photograph:Fotolia