実は唐辛子などのスパイスの香りは油溶性なので、ソースにそのままかけるより、一度油に香りを移した方が風味が豊かになるのです。
インド料理では熱した油にスパイスの香りを移すテンパリングという手法がありますし、イタリアンでオリーブオイルに唐辛子を漬けて辛味オイルにしたり、中華料理でラー油を作るのも同じ理由です。
有料の辛味オイルには、しっかりと理由があるんです。
とはいえ、辛味オイルをあまりに足しすぎると、カレー感が無くなってしまいます。なので、ココイチでは有料の辛さ増しは10倍までになっているのです。
と、そこで登場するのが卓上の「とび辛」スパイス。
有料辛味オイルで好きな辛さにした上に、卓上の「とび辛」で微調整、というのが一番美味しく食べられるコツなのでしょう。
いよいよ本丸の登場だ…!
さて、話は戻ってココイチ界の異端児、カレーらーめん。
いよいよ、本丸の登場です。
どうです!
なんとココイチのトッピングの中でも一番高い、手仕込とんかつ(471円 税込)が、カレーらーめんサイドに寝返ったのです!
寝返ったというか、もはや、らーめんの上に寝そべってるのです。
カレーらーめん、ここで一気に攻めに出ました。文字通り「勝ち」に来ているのでしょう!
(注)カレーライスのトッピングは全てカレーらーめんに適用できます。
サクサクの衣がカレーらーめんの汁を吸ってしんなりとして、これは通常のカツカレーでは味わえない食感、満足度の高い一杯です。
即席ミニカツカレー丼を作ってみた
メイン「じゃない方」を堪能するのがこの連載の趣旨ですが、ここでちょっとグレーなアイデアを思いついてしまいました。
カツカレーらーめんの具と汁を使って、最強のミニ丼が作れるのではないか!?
そんな思いつきでライスを注文。そして出来上がったのがこちら。
「これ普通にカツカレーじゃん!」とお叱りの声も受けそうですが、違います。
これはあくまでカレーライス「じゃない方」です。かかっているのは、カレーらーめんのスープ。ココイチの通常のカツカレーとは別物です。
2022.05.04(水)
文=小宮山雄飛