あさみ 意外とカレーライスのような皆さんがパッと思い浮かぶお料理の方が「可愛い! すごい!」っていう声が多いです。きっと慣れ親しんでいるので、わかりやすいからだと思うんですけど。なので、オムライスやハンバーグなどの定番のお料理を小さくすることが多いです。
――なかでも一番苦労したレシピはなんでしょうか。
あさみ どれも本当に手をプルプルさせながら作っているんですけど、最近だとフィギュアをモデルにして作った「スモアクッキー」が大変でした。フィギュアと本物の比較なので、どうしてもそこはこだわりたくて、チョコの出具合やマシュマロの潰れ具合とか、そういった細かい再現をするのが結構難しかったですね。
「ただ小さければいい」という訳ではない
あとは「お花の巻き寿司」もすごく大変でした。米粒も切るんですよ。お米ひと粒でも大きすぎるので、炊いた後に切って。お花の形を作るために色をつけたご飯で5本の細巻きと卵焼きを作って、さらにそれを巻くという工程だったんですけど、本当に途中でやめようかと思いました(笑)。1本作って、もういい……って。気が遠くなる作業だったんですけど、その分撮影が終わった時の達成感がすごいですね。
――料理を小さくする際のこだわりはなんでしょうか。
あさみ 実際には小さくないものを小さくするのが大変ですね。例えば、「海鮮丼」に添えた大葉は、そもそも小さいサイズが存在しないので、大葉を買ってきて小さく切った後にさらにハサミでギザギザを作って再現しているんです。
ミントとかだと、葉を分けていくと小さい葉があったりするんですけど、大葉やほうれん草は小さいものが存在しないので、自分で作っています。そこはいつも難しいですけど、こだわりでもあります。ただ小さければいいっていう訳じゃなくて、本物そっくりじゃないと可愛くないので。
作るのはすごい時間がかかるが、食べるのは1秒
――今までで、「これだけは作れなかった」というレシピはありますか。
2022.03.12(土)
文=「文春オンライン」特集班