『ガッチャマン』はシリーズ化させたい

――今回、“みみずくの竜”役を演じた最新出演映画『ガッチャマン』ですが、撮影は前後しますが、『HK~』に続くヒーローものということで、なにか変化をつけることは考えられました?

 無理に変えようとは思いませんでした。役を突き詰めていけば、自然に変わると思っていますから。幸いにして、役柄も全然違ったので(笑)、気持ちの切り替えは楽でしたね。でも、アクションシーンに関しては、『ガッチャマン』は全身を使ったストロングスタイルなんですね。その動きに慣れていたので、後に撮った『HK~』での拳法のような細かい動きには戸惑いましたね。それにSFXを多用する『ガッチャマン』の現場は、グリーンバックの前での芝居が多かったので、撮影中はどういう場所で、どういう相手と戦っているのか分からなかったんです。想像して演じなければならない。ハリウッドの役者はこういう能力を磨いているんじゃないかなという勉強もさせてもらいましたね。

――『HK~』『ガッチャマン』とアクション映画が続いた今年は鈴木さんにとって、まさに転機といえるんじゃないでしょうか?

 アクションは他人より得意というくらいで、最近までちゃんとした指導を受けたこともなかっただけに、アクションに取り組むことが本当に面白いんですよ。自分のやりたい方向と、世間が僕に求めているものの違いというかズレを肯定的に受け止めていきたいと思いますね。この後もアクションのお仕事が来ていますし、映画ファンとして『ゴッドファーザー』しかり『ターミネーター』しかり『バック・トゥ・ザ・フューチャー』しかりパート2が上手く作られているシリーズものが好きなんで、どこかウキウキするんですよ。だから、『HK~』と『ガッチャマン』もシリーズ化していきたいですね。ご飯をガッツリ食べて、筋トレする生活から解放されませんが……(泣)。

<次のページ> 鈴木亮平を使いたい人の期待に120%応える

2013.09.06(金)
text:Hibiki Kurei
photographs:Hirofumi Kamaya