キムタク&静香の長女、山之内すず、生見愛瑠
男性アイドルに目を向ければ、ジャニーズ事務所のグループでは全体的にメンバーの平均年齢が上がっているせいもあってか、意外とこの年生まれがいない。そのなかにあって、昨年、結成4年目にしてCDデビューを果たしたなにわ男子では、大西流星(8月7日生まれ)が数少ない新成人にあたる。大西はグループでの活動の一方で、個人でもドラマやバラエティに出演し、また2025年に開催予定の大阪・関西万博の有識者懇話会の委員も務める。
芸能界の新成人にはこのほか、木村拓哉・工藤静香夫妻の長女でフルート奏者・モデルのCocomi(5月1日生まれ)、タレント・モデルの山之内すず(10月3日生まれ)と生見愛瑠(3月6日生まれ)などがいる。
山之内と生見は、いまやバラエティで引っ張りだこで、SNSでも積極的に発信し、同世代からカリスマ的な人気を集める。しかし、2人ともここにいたるまでには人知れない努力を重ねてきた。
生見はティーンズ雑誌のモデルを始めた頃には、編集長から「君にはオンリーワンの価値がない」と言われ、泣きながら帰ったこともあったという。だが、それを機に、自分に似合う服や着こなしを考えるようになり、ストリートカジュアルという枠を見つけたことで一気に人気が上がった(『an・an』2021年3月3日号)。
山之内も明るいキャラからすると意外だが、本人いわく《あまりメンタルが強くなくて。考え込んでしまう性格なので(笑)、心を整えたり感情を言語化するために》脳科学や心理学の本をよく読んでいるという(『週刊文春』2021年5月27日号)。
スポーツ界でも新成人の活躍が著しい。昨年の東京五輪では、体操の男子個人総合と種目別鉄棒で2冠を達成した橋本大輝(8月7日生まれ)、スケートボードの女子パークで優勝した四十住さくら(3月15日生まれ)、競泳・男子200mバタフライで銀メダル獲得の本多灯(12月31日生まれ)、サーフィン女子で銅メダル獲得の都筑有夢路(4月5日生まれ)と、この年代から4人のメダリストが誕生している。
2022.01.19(水)
文=近藤正高