――二人でご飯を食べているときは、どんな会話をするのでしょうか。
加藤 「すずめがよく飛んでるわ。今日もすずめちゃんが可愛いわね」みたいな(笑)。夫人ってすずめが大好きなんですよ。庭によくすずめが来るんですけど、餌を用意していて、それをおいしそうに食べているすずめを、二人で眺めています。
――映画のワンシーンのようですね。
加藤 夫人は本当に優しい方なので、徐々に減っているすずめを大切にしたいと強く思っていて、庭にすずめちゃんのお家も作っているんです。「ああ今日もかわいい子たちがいっぱい来てるわ」って話してくるんですけど、私はそんな優雅な会話をしている暇はなくて(笑)。毎朝ギリギリに起きているので「すみません、私遅刻してしまいます」というと、「パンをくわえて走りなさい」って。渋谷をパンくわえながら走ってました。
――スケジュールは、お互いに把握していたのでしょうか。
加藤 把握してました。夫人は私の時間割を全て把握していたので、毎日私を何時に起こさなければいけないとか、何時までに家を出なきゃいけないとか、わかっていました。本当にお母さんみたいですよね。「帰りの時間は何時だから、大体この時間までには夜ご飯ができていないといけない」とかぶつぶつ言っていて、本当に至れり尽くせりでした。
――万里奈さんのご家族と夫人は、お会いしたのでしょうか。
加藤 弟が夫人の本宅に遊びに来たり、逆に夫人が私の実家にきたり。プライベートで実家に遊びに来てくれたので、私の家に親戚一同集まりました(笑)。高校の先生も来て、サイン会が開かれましたね。
そのあとはみんなで梨食べて、お茶飲んで色々話して。私の実家ではいろんなペットを飼ってるんですよ。白蛇と、フクロモモンガと、ベルツノガエル。そのカエル見ながら、「なんて不気味なカエルなのかしら」って、人のペットのことああだこうだ言ってましたね。
――実家に夫人がきたら、どうおもてなしをすればいいのかわからないような気がしますが。
2021.12.27(月)
文=「文春オンライン」編集部