――そこから本格的な同居が始まるんですね。

加藤 そうです。本宅にも私の部屋を作ってくれて。ベッドから何から全て用意してくれました。

 

――デヴィ夫人と同居することに、ご両親は何か言っていました?

加藤 最初は家族会議でした。さすがにこの話には、私の両親も驚いていましたね。すぐに「いいよ」とはならず。でもみんなで話し合った結果、「こんなチャンスは滅多にないし、行って来なさい」と背中を押してくれました。

デヴィ夫人との謎の同居生活

――デヴィ夫人との同居生活はどうでしたか。

加藤 別宅の時は完全に一人だったので、片付けられなかったんですが、本宅にはお手伝いさんがいたので、なんとかやれました。夫人も私のために、朝ご飯を作ってくれたりとか、私のスケジュールを押さえてくれて、毎朝起こしてくれました。

 毎回、夫人が私の部屋のカーテンをガラガラガラって開けるので、「太陽の光嫌いなんです。やめてください」って言うと、「そんなこと言ってると、あなた授業に遅れるわよ」って心配してくれて、そういう毎日でした。

――毎朝デヴィ夫人に起こされるなんて、すごい経験ですね。

加藤 夫人は自分のことで、とっても忙しいんですけど、私のこともやらなきゃいけなくなったので、「あなたのせいでもっと疲れるじゃない」って言ってました。でもそう言いながらも、いつもご飯を作ってくれたり、私の宿題を手伝ってくれていましたね。

――夫人の素の顔ってどんな感じなんでしょうか。

加藤 それが私も気になっていたんですが、全く変わらないんです。裏表がなくて。24時間あのままなんですよね。朝起きてから夜寝るまで、みなさんが知っているデヴィ夫人のままです。これが夫人という生き物なんだと思い知らされました。

――万里奈さんが料理を作ったりとかはしなかったんですか。

加藤 ないです、ないです。私が作ると台所が汚れちゃったり、家が火事になっちゃいそうなので。日頃から「あなたはやらなくていい」って言われていました。基本的には、夫人が作ってくれてましたね。

2021.12.27(月)
文=「文春オンライン」編集部