サーフィン発祥の地・ハワイに新名所が誕生
2021年夏、東京はオリンピックで盛り上がりました。東京オリンピックで初めて正式種目となった競技はいくつかありますが、そのうちのひとつがサーフィンです。諸説ありますが、そのサーフィン発祥の地はハワイだと言われていることをご存じでしょうか?
ハワイ建国の祖であるカメハメハ大王もサーファーだったと言われているくらい、サーフィンはハワイを代表するカルチャー。コロナ禍で街中がロックダウンしているときも、サーフィンは許可されていました。
さて、ハワイに行ったことがある方は、ワイキキビーチに佇む「デューク・カハナモク像」をご覧になったことがある方も多いのではないでしょうか?
デューク・カハナモク氏は、近代サーフィンの父と呼ばれた功労者。水泳選手としても活躍し、1912年ストックホルム五輪の100メートル自由形で金メダル、1920年アントワープ五輪の100メートル自由形で金メダル、800メートル自由形リレーで金メダル、1924年パリ五輪の100メートル自由形で銀メダルを獲得した、ハワイ初のメダリストでもあります。
金メダリストとなったデューク氏は、その後アメリカ本土やオーストラリアを訪ねてサーフィンのデモンストレーションを行い、世界中にサーフィンを普及させることに貢献しました。
デューク氏は、1964年の東京オリンピックにも公賓として招待されています。今も近代サーフィンの父として、現役のサーファーたちから尊敬を集めています。
デューク氏は、サーフィンがオリンピックの種目になることを願っていましたが、その願いが100年以上たった今、東京大会で叶ったことは、ハワイを愛する私たちにとってもうれしいことですよね。
新旧レジェンドを描いた巨大壁画が完成
東京五輪でサーフィン女子の初代金メダルリストに輝いたのは、ハワイ出身のカリッサ・ムーア選手。ハワイ帰国後、金メダルの報告のために、レイをデューク像にかけていたのが印象的でした。
そんなカリッサ・ムーア選手とデューク氏を描いた巨大壁画が、2021年11月11日に完成、お披露目されました。
この壁画は、ハワイ発のストリートアートプロジェクト「Pow! Wow!」のアーティストのひとりであるKamea Hadarさんらが約25日間かけて制作。20ガロンの塗料、15ガロンのプレミアム塗料、10ガロンのクリアコートを使った、約45.7メートルの巨大壁画です。
壁画は、ホノルルのサウス・キング・ストリートとペンサコーラストリートにある12階建てのビル(1150 South King Street, Honolulu.)の側面にあります。
首に金メダルをかけたデューク・カハナモク氏とカリッサ・ムーア選手。ハワイのサーフィンカルチャーを代表するレジェンドとニューレジェンドの豪華な共演ですね。
制作中の様子は、Kamea Hadarさんのインスタグラム(@kameahadar)にて見ることができます。
ぜひ、ハワイを訪問する機会にチェックしてみてくださいね。
2021.12.12(日)
文・撮影=宮本紗絵