管理人 意外と100円ショップとかに売っている場合があるので、大半はそれを使っています。ただどうしてもないもの、例えばストロング缶とか(笑)、そういうものは手作りしています。

 あとは「minne」というハンドメイド通販サイトがあるんですけど、お洋服はそこで買うことが多いです。

リカちゃんが正面を向いていない理由

――リカちゃんの表情は変えられないのに、悲しそうな雰囲気や嬉しそうな雰囲気が伝わってきますよね。

管理人 そう言ってもらえてとても嬉しいです。表情が変わらない分、小物だったり、髪型だったり、撮影する角度だったりで気持ちが伝わるようにしています。

 リカちゃんって正面を向いていないんですよ。正面だと子供が落ち着かないからという理由で、少し目線をそらしてるらしいんです。カメラ目線にする時は真正面ではなく、少し斜めから撮っています。何か文章を書く時は紙に目線が合うようにしたり、泣いている時は少しうつむいているように撮って雰囲気を出していますね。

――動画を撮り始めてから何か変わったことはありますか。

管理人 始める前はただただ自分のリアルをリカちゃんに投影しているだけだったんですけど、今は自分の動画を見てくださる視聴者が「自分以外にもこういう人いるんだ。ホッとした」とコメントしてくださって、そういった方々の役に少しでも立ててるんだなと実感しています。

あえて理想は持たない

――OLをしている中でご自身の理想と現実のギャップみたいなものを感じていたんですか。

管理人 どっちかというと理想を持たずに就職して働いています(笑)。仕事は楽しいものって理想を持ってしまうと、そうじゃなかった時に自分自身がきつくなってしまうじゃないですか。だからあえて理想は持っていないです。

 

 ただ、小学生の時に思い描いていたOLとは全く違いますね。東京をカツカツヒールで歩いて、ランチは表参道とかのおしゃれなカフェで食べて夜はおしゃれなバーで飲む……今の自分は在宅勤務して、仕事が終わったら、撮影で使うストロング缶とかを黙々と作って、寝るという(笑)。でもそれがすごく楽しくて。結局何も理想を持たずにいたけど、今こうして自分の好きなものに出会えて、続けているのですごく幸せだなと思います。

2021.12.03(金)
文=「文春オンライン」編集部