キレイに染まっていたはずの毛先がいつのまにか明るくなって、パサパサしてしまっている。あるいは、ヘアカラーをすると、後日頭皮が痒くなってしまったり、ヒリヒリしてしまう。

 できれば少しでも頭皮や髪への負担を減らしたいし、実は対処法があったんじゃないか? 

 今回はそんな疑問にお答えします。もちろんカラーをしなければ髪への負担はかかりませんが、それでは本末転倒なので「それでもカラーがしたい!」方へのアドバイスです。

「しみたことがある」「ピリピリする」という一言の効力は大きい

 カラーの際にしみたことがある方は、美容師さんにそう伝えましょう。「薬をペタペタ塗り付けてるんだから、多少ピリピリするのは当たり前なんだよね?」「少しピリピリするけど我慢できない程じゃないし、大丈夫」と考えている方もいるかと思います。

 ですが、一般的には、カラーの薬剤が頭皮に付いても、少しもピリピリを感じることはありません。ピリピリを感じることがあったら、それはアレルギーが原因です。

 カラーによるアレルギーが引き起こす炎症などが心配な方は、事前に美容師さんに相談しましょう。技法や薬剤によって、頭皮の負担を回避しながらカラーをする方法もあります。

「カラーがしみる」については以前お話ししています。 

 

セルフカラーは髪へのダメージ大

 セルフカラーは一回やるだけでも髪への負担が大きいです。理由は、薬剤の「効きの強さ」にあります。

 セルフカラーの薬剤を使ったことがある方はご存知かと思いますが、必ず2種類の薬剤が同梱されており、自身で混ぜる形になっています。

 中身は「染料の薬剤」と「過酸化水素水」です。二つが混ざることによってカラー剤として作用するのですが、この「過酸化水素水」は薬剤の「効きの強さ」を設定する役割を担っています。

 美容師の場合、過酸化水素水の濃度をコントロールして使用しています。まっさらな地の色のままの髪の“根元”には6%(薬機法によって上限が決まっています)、既にカラーをしたことがあり明るくなっている“中間から毛先”には3%と、薬剤を作り替えて髪に塗布しているのです。

2021.11.08(月)
文=操作イトウ