もこもこもふもふ! まあるいお尻

 癒しの理由③は「もこもこ・もふもふ・まあるいフォルム」と「まあるいお尻」

 羊のあのもこもとこした、まるみのあるフォルムもかわいいポイント。思わず触ってみたくなる風貌に癒されます。

「羊の最大の魅力は、このもこもこ感だと思っています。夏は毛を刈ってしまいますが(その姿もかわいいです)、秋になるともこもこし始めます」

 写真のように、もこもこしてくる時期はいつ頃なのでしょう。

「いちばんもこもこしているのは、寒さがつのる冬から春にかけて。顔が隠れるくらい、もこもこしている羊もいます。このもこもこ具合も季節で変わるので、その違いも楽しんでほしいですね」

 そして、羊の後ろ姿。まあるいお尻も魅力的。

「お尻はまるいほど、毛がもこもこしているほどかわいい。羊には、もともと長いしっぽがあるんですけど、生まれてすぐに根元から切ってしまんです。それは、しっぽの下にお尻があって、しっぽにうんちが付くと虫が湧いてしまうため。衛生上の理由で切っているそうです。でも、しっぽの名残を感じる、もこっとしたふくらみが、また愛らしいですよね」

 この羊のもこもこ。刈った後は羊毛になるのは周知の通りですが、平林さんは羊が家畜として、古くから人々の暮らしを支えてきたことにも目を向けてほしいと言います。

「羊は動物園の動物ともペットとも違う、家畜として人間とずっと一緒に生きてきた動物。人のそばにいて、人の役に立ってきた、そういう存在にも惹かれるんです。国内には、毛刈りや、羊毛クラフトの体験ができる観光牧場もあるので、そうした体験を通して羊とつながると、羊をもっと愛おしく感じてもらえると思います」

2021.10.30(土)
文=中村美枝 (JAM SESSION)
写真=平林美紀