まだまだ緊急事態宣言下だった今年6月、千葉市動物公園でチーターの赤ちゃんが6頭も誕生しました。(チーターも)ワクチンなどを打ち、来園者の前に出る準備を重ね、ついに9月27日から元気な姿が一般公開されています。そのわんぱくな姿を見に、さっそく現地へ!

献身的に赤ちゃんを育てる母チーター、ズラヤ

 お母さんになったのは、昨年7月にヨーロッパから千葉市動物公園にやってきた7頭のうちの1頭、ズラヤ。チーターは一度に平均して2、3頭の赤ちゃんを産むといわれていますが、ズラヤはなんと6頭もの赤ちゃんを産んだのです。

「ズラヤは初産にもかかわらず、とても献身的でした。お乳を飲めない子がいれば引き寄せたり、向きを変えたり。6頭に分け隔てなく愛情を注ぎ、私たちも教わることがたくさんあります。たまに子どもたちのごはんをちょっと食べてしまうことがありますが(笑)、それ以外は完璧な母チーターです。6頭の子どもたちが順調に育っているのはズラヤのおかげ」(チーター飼育担当・中村彰宏さん)

 千葉市動物公園の広いチーター舎でも、ズラヤは「クルクルクル」という声を出して子どもたちを呼び寄せたり、ふざけて絡んでくるチビチーターを上手にいなしたり。水たまりに落ちた子を上手に助け出すこともあるそうです。

2021.10.07(木)
文=CREA編集部
撮影=深野未季