次第に日射しの強さを感じるようになってきた今日この頃。眩しさ&紫外線対策に加え、お洒落も叶うサングラスをもっと気軽に取り入れてみませんか?

 今回は意外と知られていないサングラス選びの基本について、アイウェアセレクトショップ「G.B.Gafas SHIBUYA」の漆畑博紀さんに話を伺いました。

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サングラスこそ汎用性で選ぶべき

――さて、前回は眼鏡の選び方についてお伺いしました。サングラスの選び方については、どんな点に気を付けたら良いですか。

漆畑 サングラスの場合、眼鏡ほど本数を持たない方が多いと思います。ですから、重視したいのは汎用性です。どんなコーディネートにも合わせやすい形やカラーなどを考慮して選ぶと良いですね。

――サングラスというと、つい眼鏡よりも個性的なデザインに手が伸びてしまいがちですが……。

漆畑 たとえデザインが気に入ったとしても、自分が掛けるシーンを想像できないものは出番が少なくなりがちです。「手持ちの服とのコーディネートができるか」「夏以外でも使えそうなデザインか」などを念頭に置いて選べば、年間を通して活用できる1本になると思います。

――たしかに、夏以外でもサングラスを掛けたくなるシーンはありますからね。使いやすい形というのはありますか。

漆畑 ボストンやウェリントンといった普遍的な形で、なおかつクセのないものがおすすめです。これらは数十年以上前から存在し続けている完成された形だけあって、掛け手をあまり選びません。定番なので季節を問わず使え、トレンドにも左右されにくいです。

――長く愛され続けているのには、理由があるんですね。

漆畑 やはりロングセラーになっているものは、多くの人から支持される理由があります。ブランドの定番モデルや、ロングセラーモデルをお店で聞いてみるのもいいかもしれません。

1本目なら、シックなプラスチックフレームを

漆畑 1本目のサングラスということでしたら、素材はプラスチックのほうがおすすめです。というのも、メタル素材の場合基本のカラーがゴールドやシルバーとなるので、サングラスのサイズ感になると、華やかになり過ぎることがあるんですね。また、その艶やかな素材感によりレンズカラーとのコントラストも強く感じられてしまいます。

 黒やべっ甲柄などのブラウン系、グレーなどのプラスチック素材なら顔馴染みも良く、汎用性も高いですね。メタル素材もポイント使いなら、普段顔周りにシルバーやゴールドのアクセサリーをしている方でも合わせやすいと思います。

――眼鏡のように、自分に“似合うサイズ”というのはあるのでしょうか。

漆畑 目元が隠れる分、眼鏡ほどサイズにシビアになる必要はないでしょう。最近は小ぶりのものも多いですが、紫外線のケアを重視するのであれば、なるべく目元を覆う大きめのサイズがおすすめです。

――眼鏡にはない大きなサイズが楽しめるのも、サングラスの魅力のひとつですね。

漆畑 そうですね。

 また、アウトドアで使う場合は、激しく動くことも多いと思うのでフィット感や軽さも選びのポイントになります。サングラスはボリュームがある分、重たくなりがちです。普段から眼鏡で重さが苦手な方は、試着などする際に注意しておいたほうがいいでしょう。

2021.05.24(月)
文=伊藤美玲
写真=平松市聖