生きる意欲を高める 美容のコツ10
ふと気づいたときにできる、気負わずに始められる。ほんの小さなことでも、積み重ねで心と体は変わっていく。
(1) まず目が覚めたらベッドの中で筋肉運動
どう起きるかが、どう生きるかに直結してくる。だから起きる前に“ひと運動”を加えると毎日が知らず知らず生命感で満たされるはず。例えば目が覚めたらすぐベッドの上で、プランクでも足上げでも柔軟運動でも何でもいい。朝の習慣にすると必ず人生が変わる!
(2) 夜はシャワー。ゆっくりゆったりの入浴は朝にする
夜はネガティブな思考になりがち。従って、夜にゆっくりお風呂に入ってしまうと、ベッドの中までネガティブ思考を持ち込んで、眠れないまま悶々と闇を見つめることになりがち。これが心にも肌にも体にも一番悪いので、夜はシャワーでさっさと入眠。ゆっくりお風呂はむしろ朝の習慣に。心は必ず前を向く。
(3) 3分間以上の歯磨きや歯茎のマッサージは夜ではなく朝に
不眠症に陥るのには必ず原因がある。例えばだけれど夜の歯磨きに問題があったりするケースも。単純に目を冴えさせ、脳を覚醒させてしまう“丁寧すぎる歯磨き”は、夜一生懸命やるべきものではない。夜は普通の歯磨きと殺菌系のうがいをして、歯茎のマッサージは朝行う方がいいのだ。
(4) 1日家にいる日もメイクをし、デスクに鏡を置いて
毎日のメイクは知らないうちに、ナチュラルなリフトアップになっている。スッピンで過ごす日が多くなって、鏡を見る時間が減るだけでも、そのナチュラルリフト効果が減るのは確か。だから家にいても時々メイク。デスクに鏡を置いて日中意識して自分を見ること。
(5) 落ち込んだらネイルを塗る
イライラした時、モヤモヤした時、時間もないのに急にネイルを塗りたくなることがきっとあるはず。それはある種“脳のホメオスタシス”とでも言うべき本能の選択。ネイルに必要な集中力は、頭を空っぽにし負の思考を排除してくれ、心を落ち着かせる最大のテクなのだ。だから精神の整理整頓のつもりで、混乱している時ほどネイル塗りを敢行しよう。
(6) 30分に1回肩甲骨のストレッチ、その後、最低3回の深呼吸
1日何度かの深呼吸だけでも、生きる気概が自然に体の中に入ってくると言ったが、同時に1日何度かの肩甲骨周りのストレッチも効果的。両腕を後ろ手に合わせて胸を大きく広げたり、逆に前で合わせ、背中を丸めて肩甲骨周りを伸ばしたり。こうした行為こそ命のポンプだと考えて。
(7) 夕方は必ずニュースを見る
ニュースばかり見ていると、ネガティブ思考になるから良くないという言い方もあるけれど、一方で、世の中に視野を広げて喜怒哀楽を活性化した方が心身に良い影響を与えるとも言える。自分のことで脳がいっぱいになるのも問題。だからやっぱりニュースは必見。
(8) メイク落としはぜひ拭き取り用のミルクやローションで
メイクを落とすのは1つの快感。いかにファンデが薄膜になっても、コルセットを脱ぐような開放感がある。そこでお勧めしたいのが拭き取り用の乳液状や化粧水状クレンジング。単に汚れを落とすだけでなく、この拭き取る行為自体に、何とも清々しい浄化感があって、1日の終わりをとても心地よいものにしてくれる。
(9) ナイトパックを塗って、ナイトスチーマーを使う
「美女は夜作られる」は嘘のない肌生理。だから夜の時間は無駄な悩みをわざわざ引っ張り出して、わざわざ悩まないためにも、コスメフリークのようにせっせと美容時間に当ててしまうとの方法もあるかもしれない。だからオーバーナイトのパックを塗ってベッドサイドにナイトスチーマーで、お休みなさい。
(10) 部屋の中ではいつも香りと一緒に生きる
とても単純に、良い香りはいやが上にも心を前向きにしてくれる。だから余計なことを考えがちな時間ほど、部屋の中でも好きな香りを空気にまとわせて。日中は元気が出るジャスミンやグレープフルーツを、暗くなったらゼラニウム、ネロリ、ラベンダーなどを選んで。香りを決して侮らないこと。ルームスプレーひと吹きで生きる気力が蘇ること、本当にあるのだから。
齋藤 薫 (さいとう かおる)
女性誌編集者を経て美容ジャーナリスト/エッセイストに。女性誌で多数のエッセイ連載を持つほか、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍。CREAには1989年の創刊以来、常に寄稿している。
Column
齋藤 薫 “風の時代”の美容学
美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍する、美容ジャーナリスト・齋藤薫が「今月注目する“アイテム”と“ブランド”」。
2021.04.11(日)
文=齋藤 薫