「人類の偉業をたどる 運河クルーズ」も!

クルマや飛行機、鉄道ではアクセスできない、水路だからこそたどり着ける場所や、船ならではの旅の楽しみ方を多数提案。北前船航路、八重山諸島、鳴門海峡など、国内にも目を向けている

「一生に一度だけの旅」は、旅行ガイドのベストセラーシリーズ。これまで、聖地や食、街道、市場など、テーマごとに世界中の魅力的なデスティネーションを紹介してきた。その最新刊が『一生に一度だけの旅 discover 世界のクルーズ旅』である。

 本書は、豪華客船から小さな船まで、バラエティに富んだ140カ所以上の船旅へと読者をナビゲートする。

「船上から眺める 美しき港風景」と題された章には数々の絶景が登場。秀峰富士の全容を我が物にできる駿河湾(日本)、100万ドルの夜景を沖合から一望するヴィクトリア湾(香港)、迷路のごとき水の都を満喫するヴェネツィア(イタリア)などが紹介される。

「麗しの島を巡る アイランドホッピング」では、一度の道中にいくつもの島を訪ねるクルーズを取り上げる。大西洋に浮かぶ絶海の高級避寒地、カナリア諸島(ギリシャ、トルコ)、多民族と多文化が融合するマラッカ海峡(シンガポール、マレーシア、タイ)、ゴーギャンが愛したタヒチのソシエテ諸島(フランス領ポリネシア)などは、いずれの島々も個性的だ。

「人類の偉業をたどる 運河クルーズ」も面白い。水位差のため、途中、レールと台車を用いて船が陸上を進むエルブロンク運河(ポーランド)、50mほどの高さの絶壁に囲まれた幅25mという狭さのコリントス運河(ギリシャ)など、知られざるユニークな水路は見ごたえ十分。

<次のページ> ほかにもまだある面白クルーズ

2013.03.21(木)