医師の診察は受けた方が良い
第2は「漢方医など医師の診察を受けることの重要性」である。
症状も基礎疾患もないケースとは異なり、発熱、咳、痰、嗅覚・味覚障害などの疑わしい症状がある場合、あるいは肺疾患、心疾患、高血圧、糖尿病などの基礎疾患がある場合には、漢方医をはじめとする医師の診察を受けることが必須となる。なぜか。
漢方医をはじめとする医師は「証(しょう)」、すなわち「もともとの体質、病気に対する反応などを含めた患者の状態」を詳しく診た上で、独自に調達した生薬(漢方薬の原材料)を組み合わせるなどして、その患者に合った漢方薬を煎じ薬などとして処方する。
患者の証を確かめるメルクマール(指標)には「虚(きょ)」「実(じつ)」「寒(かん)」「熱(ねつ)」などがあるが、例えば証の中でも最も重要とされる虚と実について言えば、それぞれ次のような状態を指すとされている。
虚=気力が衰えて力が抜けている状態
実=気力が充実して力が漲っている状態
2020.11.22(日)
文=森 省歩