国内外選りすぐりの100人の写真家たちの“好奇心”が渋谷に集結

鋤田正義、森山大道、ステファニー・フレス、ミッシェル・フラピエ……。国内外の名だたる写真家100人の作品が一堂に会する展覧会『東京好奇心 2020 渋谷』が開催中。
写真家たちの強い“好奇心”から生まれた作品は時代を超えた輝きを放ち、今という時代に生きる私たちの“好奇心”を呼び覚ましてくれる。
この展覧会の皮切りは2018年1月に渋谷ヒカリエで開催されたキック・オフ展だった。そして同年10月のパリ、2019年4月・5月のベルリンでの展覧会を経て、終着点である、渋谷・Bunkamuraザ・ミュージアムでの開催へとたどりついた。

展覧会を構成するキーワードは4つ。
“IDENTITY”「自分を語る」。“DIVERSITY”「他者を読み解く」。“HERE AND NOW”「今、ここで、生きるということ」。そして“TIMELESSNESS”「忘れてはいけない大切なこと、時空を超える美」だ。
作品はキーワードに沿って展示されており、キーワードは、さらに13の章に分けられている。

4つのキーワードの中でももっとも重要視されているものが“TIMELESSNESS”だ。
13の章立ての中でも比重が大きいこのキーワードは写真家たち独自の表現方法を通じて「普遍的な価値」を読み解いている。
時代を超えて継承され続けている天皇陵と皇居を写した作品や、戦争の惨禍をテーマにした作品。東京、パリといったその時の都市の姿をありのままに写した作品など、永遠に色褪せることのない人間の精神の有り様を考えさせてくれる。
2020.10.30(金)
撮影=深野未季
文=CREA編集部