J.Y. Park氏のフィードバックには共通する特徴がある。それは、良いこと(Good)を最初に伝え、もっと改善すべき点(Motto)はあとで伝えているということである。
たとえば上司から部下にフィードバックする際は、良い後味で終わるように先にダメ出しをするということが多々あるが、これは先に悪い点を指摘することで「心をシャットダウンしてしまい、後から良いことを言っても伝わりづらい」ということにもなりかねない。
そのため、J.Y. Park氏は敢えてGoodを先に伝えるようにしていると思われる。
この特徴はNizi Project内の随所で見られるが、ダンス審査でのパフォーマンスを終えたマヤに対してのフィードバックにおいて、特に分かりやすく表れている。
長所と短所がとても明確です。長所は……スピードが速いのがとてもいいです! 動作と動作の間のスピードがすごく速くていいです。すべての動作の裏に感情を込めている感じが本当にいいです。
ダンスは感情表現なので、すべての動作の裏には感情があるべきなのですが、その点を理解していてよかったです。そして予選の時も感じたことですが、顔が本当に魅力的で、女優っぽい顔です。それが悪いという意味ではなく、(他の参加者と)違うことがとても魅力的です。
でも(ダンスには)問題点も多いです。線が全然キレイではありません。この“DALLA DALLA”の振付の中で、この動き(※両肘を横に張る動き)がとても多いです。この動きをしたときは、こっちの肘から肘まで肩の位置にならないと直線になりません。
この動きがとても多いのに1回も直線にならなかった。腕が少しでも落ちると線がここ(※肩あたり)で曲がってしまいます。(こうなったら)線が出ないんです。目を閉じて急に(腕を)伸ばしても直線にならないといけません。
(YouTube公式チャンネル「NiziU Official」[Nizi Project] [Nizi Project] Part 1 #3-2より)
2020.09.26(土)
文=青田 努