人種のるつぼと言われるハワイでは、あらゆる人種の人たちが自国のおいしい食べ物を持ち込んでいます。

 ハワイの代表的なスイーツのマラサダは実は、ポルトガル移民たちが紹介したもの。ハワイの人口の約14%を占める日系人たちは、豆腐や餅、米などをいちはやく持ってきて、現在のハワイの人たちの主食はご飯。90年代ぐらいからは、アジア系のレストランが増えて、本国の味を再現したタイ料理、ベトナム料理、中華料理はどこもおいしい。味にうるさいハワイリピーターたちも滞在中にかならず訪れ、ハワイのエスニック系レストランの評価はとても高いんです。

左:ほかのレストランの人もセージさんのピタパンを買いにくるのだそう。冷凍しておけば、いつでもおいしく食べられるので、ダースで買う地元客も多い
右:エコ素材や廃材で作られた内装。そのへんの意識が高いのもさすが

 そして、いま! ここ1、2年でどんどん増えているのがイスラエル料理店。トルコ料理、ギリシア料理にも似ている中近東料理は、野菜が豊富で、薄味ながらハーブを効かせて、ヘルシーな上にお値段もお手頃で、若いヘルスコンシャスな女性たちにとても人気なのです。

 昨年、ワイアラエ通り沿いにオープンした「Shaloha(シャロハ)」は、イスラエル出身のセージさんが、毎日手作りのピタパンを焼く、パンの香りただようアットホームな小さなレストラン。焼きたてパンの香り=幸せの香りと、私は常日頃から思っているので、大好きなピタの焼き上がるお昼前頃をめがけて行きます。

付け合わせはとにかく新鮮であることが信条。作り置きはしません

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2013.02.20(水)