島に住む人の暮らしはどんな感じ?

 なかなか上陸できない青ヶ島。ということは、同時に物資を運ぶ手段である船も接岸が難しく、場合によっては2週間も運航が途絶えることもあるとか。

 その不便さはいかばかりかと、島の人にたずねたら、意外にも、それほど苦労に感じたことはない、と返ってきました。

 年間行事は時期が決まっているから、準備をしておけばいい。何か壊れたら、使わなければいい。どうしても使わなければならない時は、借りてくればいい。なんとも達観したお言葉。

 とはいえ、もちろん天気予報は毎日、昼と夜に欠かさずチェック。

 “台風のタマゴ”が生まれたら、逆算をして、海にうねりが入ってくる日までに必要なもの、欠かせないものは仕入れておくなど、事前に準備を整えるのだそうです。

 日頃、「うちから半径2キロにコンビニがないから不便だ」と、不満たらたらの自分が恥ずかしくなってしまいます……。

 ところで、青ヶ島に限らず、小さな島は医療体制も限られています。マスク着用など感染予防対策はきっちりと行い、体調不良や感染の疑いが少しでもある場合は来島の自粛を。

 そして日々の善行を積んで、来島のために“運”も貯めておきましょう。

青ヶ島(東京都)

●アクセス 東海汽船などで八丈島へ。八丈島からヘリコプターで約20分。または定期フェリーで約2時間30分。
●おすすめステイ先 あおがしま屋
電話番号 04996-9-0185

古関千恵子 (こせき ちえこ)

リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/4世紀あまり。
●オフィシャルサイト https://www.chieko-koseki.com/

Column

古関千恵子の世界極楽ビーチ百景

一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!

2020.11.07(土)
文・撮影=古関千恵子