(3)メガネを掛けたまま お風呂がNGな理由
――メガネユーザーのなかには、「見えないから」という理由でメガネを掛けたままお風呂に入ってしまう人も少なくありません。メガネをお湯で洗っても良いのでしょうか。
古川 メガネは熱に弱いので、決してお湯で洗わないでください。メガネを掛けたままお風呂に入ること自体がNGです。
――熱によってどんな影響が出てしまうのですか。
古川 とくにダメージを受けるのが、レンズです。先ほども少し触れたのですが、レンズの表面には傷や反射を防止するために、ミルフィーユ状に何層ものコーティングが施されています。
現在レンズの多くはプラスチック素材のため高温下で膨張するのですが、コーティングはその膨張に追随できず、ひび割れてしまうんです。
レンズの表面に細かいシワのようなものができてしまい、視界も見栄えも悪くなります。こうなってしまうと、お店に持ってきていただいても元には戻りません。
――熱がNGということは、サウナも避けたほうがいいですね。
古川 そうですね。ごく一部に「耐熱仕様」のレンズもあります。私もサウナ用にひとつ持っています。ただ、フレームは劣化しますので、覚悟の上で使用しています(笑)。
2020.03.26(木)
文=伊藤 美玲
写真=山元茂樹/文藝春秋