イースター島の人々はどこから来たのか?
ところで、イースター島が南東端、北端にハワイ諸島、南西端にニュージーランドからなる「ポリネシアン・トライアングル」という広大な海洋の文化圏があります。このポリネシアン・トライアングルの始まりとなったのが、タヒチのマルケサス諸島だとされています。
モアイ・トゥク・トゥリを発見したヘイエルダールは、ポリネシアの祖先は南米からやってきたという説を立てていました。1947年にはバルサ材の筏「コンチキ号」でペルーを出発し、101日後にタヒチのツアモツ諸島へ到着した冒険で知られています。他にも南米からやってきた説を立証しようと、いくつかの冒険を敢行したそうです。
ふと、タヒチのマルケサス諸島・ヒバオア島のイイポナの遺跡でみた、うつ伏せに空を飛ぶポーズの像(ティキ・マキ・タウア・ペペ、通称フライングティキ)を思い出しました。その像の台座に描かれたラマっぽい動物の絵が、ポリネシアの祖先は南米からやってきたのでは? という憶測を呼んだとか。あとで、その説は否定された、と聞きましたが。
今は、ポリネシアン・トライアングルの人々は南米からではなく、アジアからやってきたという説が主流です。
『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』。ラノ・ララクの平原で、ふとタヒチゆかりの画家ゴーギャンの名作のタイトルを思い浮かべました。
イースター島
●アクセス タヒチ島パペーテからイースター島へエア タヒチ ヌイで約5時間20分
●おすすめステイ先 エクスプローラ ラパヌイ
https://www.explora.com/easter-island-chile/
【取材協力】
エア タヒチ ヌイ
https://www.airtahitinui.com/jp-ja/
Column
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2020.02.01(土)
文・撮影=古関千恵子