#190 Easter Island
イースター島(チリ)

東のチリのサンチャゴから3700キロ、西のタヒチ島から4200キロ、絶海にぽつんと浮かぶ孤島、イースター島。奇妙な石像、モアイ像が有名な、“死ぬまでに一度は訪れてみたい”島です。
行くには、ハードルがかなり高い島です。
なんせ南米回りならば、片道約33時間30分。タヒチ島のパペーテからは約5時間のフライトですが、週1便しか飛んでいません。長期に休みが取れる人生の節目しか、訪れるチャンスがないかも……。


それが、エア タヒチ ヌイがタヒチ島のパペーテ~イースター島間のチャーター便を不定期に運航。パペーテでの乗り継ぎもスムーズで、日本から4泊6日でイースター島に行くことができます。しかも現地2泊なので、メインの見どころはほぼ回ることができます。
イースター島でのお目当ては、やはりモアイ像。周囲約60キロの三角形をした島に1,000体近くを数えます。


押さえるべきモアイ像スポットの筆頭は、誕生の地ラノ・ララクでしょう。岩肌を露出した死火山で、ここの凝灰石を削ってモアイ像は造られました。ちなみに高さ4メートル、重さ12トンのモアイを制作するのに、30人で1年半もかかったとか。



ラノ・ララクの山頂付近には切り出されて横たわった製作途中のモアイたち、整備されたコースの両側にはぽつん、ぽつんと佇む完成品のモアイ、そしてふもとの平原にはうつ伏せや首が切れたまま放置されたモアイたち、いろんな状態のモアイがいます。
ラノ・ララクだけで、その数400体近く。人工物が見えない、空と岩山と平原の中に点在するモアイたちの風景は、おそらく制作された頃と変わらないままでしょう。風が吹き抜け、雲が急ぎ足で流れる中、茫漠とした時の流れを感じます。
2020.02.01(土)
文・撮影=古関千恵子