キリスト教徒でなくとも、パンとワインは切っても切り離せない関係。

 パン飲みは、懐石料理のお凌ぎのようにパンをちょっとかじることで空腹を凌げるから、安心してお酒が飲める。

 パンのバラエティを楽しみ、嚙みしめながら、ワインをごくり。パンがおいしすぎるとパンばっか食べて、料理はちょっとしか食べられない。この加減が難しい(笑)。

 蕎麦屋で蕎麦前と称して昼間からお酒が飲めるように、パン屋なら昼ワインも罪悪感なく堂々と飲めるのが嬉しいですね。


小皿とパンでゆっくり
飲んでほろ酔いに

●TAVERN Corner(タバーン コーナー)

コペルトは 550円。石臼挽きの国産小麦で焼いたパンも登場。
コペルトは 550円。石臼挽きの国産小麦で焼いたパンも登場。

「がっつり肉料理の店から、タパスとワインで楽しむ店にシフト。店内で焼きあげるパンのおいしさはそのまま」(渡辺Pさん)

立ち飲みもOK。
立ち飲みもOK。

 コペルトはホールウイートブレッドなど日替わりパンの盛り合わせに、ひよこ豆とビーツのフムス。

発酵クリームを添えた仔羊ケバブの串焼き 900円などフレンチの技も駆使。カマンベールチーズのロースト 金柑のコンポート 980円。グースアイランドIPA 650円~。飲み疲れないワインも豊富。
発酵クリームを添えた仔羊ケバブの串焼き 900円などフレンチの技も駆使。カマンベールチーズのロースト 金柑のコンポート 980円。グースアイランドIPA 650円~。飲み疲れないワインも豊富。

 これだけで何杯も飲めそうだが、ちょこちょこつまめる小皿料理が充実で、グラスを持つ手が止まらない。

TAVERN Corner(タバーン コーナー)

所在地 東京都目黒区上目黒1-5-7 代官山関ビル1F
電話番号 03-6412-7644
営業時間 17:00~翌1:00(L.O. 24:00)、土曜 11:00~、日曜・祝日 11:00~24:00
定休日 無休
座席数 58席(別途スタンディングあり)
https://www.classic-inc.jp/tavern/

●紹介してくれたのは……
わたなべPみちこさん(フードジャーナリスト)

食にまつわる仕事に関わる食中心のライター&編集者。味にはつくり手の人生が映し出されると信じ、つくり手の半生をじっくり聞き出す。
きっかけパン:アンデルセンの前身「タカキベーカリー」。甘くておいしいパンに心奮われる。

パンが先か? ワインが先か?
楽しい「パン飲み」のすすめ

2019.11.09(土)
Text=Kaori Minetsuki
Photographs=Masahiro Shimazaki

CREA 2019年6月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

なんでこんなにパンが好き?

CREA 2019年6月号

おいしくて楽しくてみんなが夢中……でも
なんでこんなにパンが好き?

定価780円

毎日楽しめる、皆でシェアできる、そのままでも、調理してもおいしい、しあわせの香りがする……。パンってやっぱりいいですよね。それにしても、ブームが終わらず皆の心を掴んで離さないのはなぜ? そこで今回は、パンを愛する人たちに“好き”の理由を伺い、旬のトピックスを徹底調査。保存版のパンガイドができました。