心身ともに満たされてこそ、健康的な美しさは手に入れられるもの。

 感情の起伏を味わったり、発見を得たり、本の世界にディープに浸って、気持ちをほぐせる本を、ライターの瀧井朝世さんに教えていただきました。


三角関係のなかの孤独、傷心、共感

井上荒野
『あちらにいる鬼』

井上荒野『あちらにいる鬼』朝日新聞出版 1,600円。

 「篤郎がいないときのほうが、私と彼女との間に篤郎が『いる』感じがする」──p.221

 著者の父は作家の井上光晴。

 彼の妻と、彼と恋仲だった瀬戸内寂聴をモデルに、2人の女性の視点から長年にわたる3人の関係を綴った小説。

 身勝手な男に惹かれる思い、女性同士がお互いに抱く共感めいた気持ちを克明に綴り、男女の不可思議さを浮き彫りにしている。

2019.10.01(火)
Text=Asayo Takii
Photographs=Wataru Sato〈still life〉

CREA 2019年10月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この特集の掲載号

秋の夜長にきれいになる。

CREA 2019年10月号

朝がちょっと楽しみになる美容
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忙しい日々で朝はとにかく時間がない……でも最近は、夜時間や眠りに着目したアイテムが多く登場。朝から夜へケアタイムもシフトしやすくなってきた。だんだん過ごしやすくなる秋の夜こそ、スキンケアに時間をかけ、読書をしたり映画を観たり、至福の一杯を手作りしたり。明日のきれいのために、ゆっくり過ごしてみませんか?