恵比寿で創業約40年。“行列のできる定食屋さん”としても知られ、渋谷・恵比寿・目黒・丸の内に7店舗を展開するおばんざい和食店「恵比寿 土鍋炊ごはん なかよし」の松井巨太料理長に、おうちで作るスタンダード和食を格上げするコツを教えてもらいました。4回に分けてご紹介します。


あの定番メニューを
ツヤトロに仕上げるには?

 第4回目はごはんをおいしく食べるおかず第3弾、和食の定番、男性はみんな大好き! サバの味噌煮です。

 ツヤツヤでトロッとした濃厚味噌がサバにしみこんで、白いごはんと相性抜群。上手に作って、彼の胃袋をわしづかみにしましょう!

こってりして濃厚な
味噌がご飯に合う
◆サバの味噌煮

しょうがの香りと味噌のコクがマッチ。
しょうがの香りと味噌のコクがマッチ。

材料(2人分)

・生サバ:1匹(2枚におろしたもの)

■煮汁

・水:300cc(目安)
・酒:100cc
・砂糖:大さじ1
・味噌:80g (醤油 小さじ1)
・おろししょうが:少々

■添え物

・刻み青ネギ

サバの下処理

(1) 生サバは2枚におろしたものを使います。魚屋さんや、スーパーの鮮魚売り場で、お願いするとおろしてもらえます。切り身は骨付きがオススメです。骨からいい味がでるのです。

(2) 半分に切ったら火の通りを良くするために皮目に包丁を入れます。上半身にはバツ印、下半身には斜めに2、3本入れましょう。

味しみを良くして、皮が縮んでサバの身が丸まってしまうのを防ぐ効果も。
味しみを良くして、皮が縮んでサバの身が丸まってしまうのを防ぐ効果も。

(3) 鍋に湯を沸かし、沸騰する直前にサバをサッとくぐらせます。

沸騰した湯だとサバの皮がめくれて、見栄えが悪くなってしまいます。
沸騰した湯だとサバの皮がめくれて、見栄えが悪くなってしまいます。

(4) 流水でサバを洗い、汚れを綺麗に取り除きます。このひと手間をかけることで、臭みがなくなります。

汚れは生臭さの原因なので、できるだけ取り除きましょう。
汚れは生臭さの原因なので、できるだけ取り除きましょう。

サバの味噌煮の作り方

(1) 下処理が出来たらサバの皮目を上にして鍋に並べます。皮を下にすると鍋に皮がくっついて見た目が悪くなってしまうので注意してください。身がヒタヒタにかぶるくらいの水と酒を入れて、強火にかけます。

沸騰しても強火のままで大丈夫です。
沸騰しても強火のままで大丈夫です。

(2) 沸騰したらアクをすくい取り、砂糖を加えます。
第3回の肉じゃがでも出てきたコツですね! 糖分は、先に入れることで味が染みやすくなることを覚えておきましょう。

(3) 次は、味の決め手となる味噌を溶き入れます。強火で沸騰させて、ブクブク大きな泡で炊き上げるようなイメージで煮て下さい。

「なかよし」では麦味噌と赤味噌を合わせたものを使っています。自分好みの味噌を使ってオリジナルの味を楽しんでください。
「なかよし」では麦味噌と赤味噌を合わせたものを使っています。自分好みの味噌を使ってオリジナルの味を楽しんでください。

(4) 煮汁がトロリとしてきたら、一度味見をします。使う味噌によって塩分が異なるので、もし甘ったるく感じるようなら、隠し味として醤油を入れてください。

(5)少なくなった煮汁をお玉で魚の身にまわしかけながら仕上げます。最後におろししょうがを入れて、出来上がり!

盛り付け

 お皿にサバをのせたら、煮汁を上から回しかけて、刻んだ青ネギを上に盛りつけます。ネギの青みと、トロリとした味噌だれが、食欲をそそりますね!

ツヤトロで濃厚なサバの味噌煮が完成。
ツヤトロで濃厚なサバの味噌煮が完成。

2019.04.29(月)