ILTMの会場は4日間は大盛況となる

 ILTM(インターナショナル・ラグジュアリー・トラベル・マーケット)は、毎年カンヌで開かれている世界で最大にして最高レベルのラグジュアリー・トラベル商談会です。

 それがどれほど凄い会なのか、昨年の実績を紹介しましょう。

 ラグジュアリー・トラベルの出展者は1250社強。名だたるホテル、クルーズ、サファリ、旅館……などなど、いずれも腕(?)に覚えのある豪華な旅の演出者、粒揃いのサプライヤーたちです。カンヌをめがけて、ヨーロッパはもちろん、南米大陸、アフリカ大陸、アジアなど世界中からやってきて出展します。

 それに対してバイヤーはと言えば、こちらも世界中から1250名を超えるVIPバイヤーが集合しました。ラグジュアリー・トラベルの超一流のバイヤーがこれだけ揃う機会は、カンヌが最高峰と言えるでしょう。

ジャパン・ブースはこんな感じ

 昨年は3日間の商談会で、合計5万ものアポイントメントが実施されました。1バイヤーは平均で50ほどのアポイントをこなしたといいます。

 VIPバイヤーの一人、ブラジルのTeresa Perez tours社の代表はこう言います。

「ILTMは年々良くなっている。これは私のビジネスにとって最も重要な商談会だ。今後、どのように動けばいいかのプランをここで練ることができる」

 また、Silversea Cruisesの英国代表のMike Bonner氏はこう言います。

「ILTMは年々強固なものになっていく。2011年はとりわけ素晴らしかった。ILTMはラグジュアリー・トラベル産業にとって、もっとも良く組織された商談会と言えるでしょう」

 一方、出展者たちも熱い声をあげます。

 フランスのRiad Kneife Vintage and Design shopping servicesの代表は、興奮を露にします。

「私は、とても、とても、とてもハッピーです。ILTMに参加しなければ、私は、かくも重要で新たなバイヤーの皆さんやかくも影響力のあるジャーナリストたちに会うことはできなかったでしょう! この参加は、私が今年行った最良の決断なのです」

 コロンビアのHotel Charlestonのマーケティング・ディレクターは、結果についてこう語ります。

「この素晴らしいミーティングから判断して、初めて参加したILTMからは目覚しい結果が生まれることを予感しますね。とにかく、バイヤーたちと予め組まれたミーティングの仕組みは見事です」

 すでに報じた通り、「クレア・トラベラー」は今年春、主催者からの依頼を受けて、ILTM Asiaの公式なメディアパートナーとなりました。それに続けて、本丸であるカンヌのILTMのメディアパートナーともなりました。日本で選ばれたのは1誌だけですから、とても名誉なことです。

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2012.10.23(火)