主催者側に聞く世界のトレンドと日本
主催者側のAlison Gilmoreさんは、「クレア・トラベラー」誌にこう話しました。
――世界の富裕層の旅行トレンドは?
まずアジアでは、カンボジアとミャンマーです。最近人気が出てきたのは南米で、特にブラジルとアルゼンチンですね。他では体験できないようなものを求めて旅行しています。
――デスティネーションとしての日本はどうですか?
日本はいつも富裕層が行きたいリストに入っています。シンガポールや中華圏などからのお客さんが増えていると思いますが、まだちょっとコストが高いかもしれません。しかし、成田にプライベート・ジェットのターミナルが出来たり、リッツ・カールトンが沖縄や京都に出来ますので、今後はさらに期待がもてるでしょう。これから3年から5年の間に、香港のエアポートから2500機のプライベート・ジェットが飛び立つようになりますから、成田のそうした施設の拡充は受け入れ態勢としてとてもいいことです。
――日本は富裕層を受けいれる準備ができていると思いますか?
ええ、充分に出来ていると思います。サービスのスタンダードは非常にレベルが高いし、なによりも外国人旅行者が興味を持つような古い歴史があります。大都市圏はまったく問題がないでしょう。肝心なのはバリエーション豊かなコンテンツがあると情報発信することです。そうしたプロダクトをお持ちの方に、どんどんILTMで出展していただきたいですね。
――ILTMにとって日本のマーケットは重要ですか?
もちろんです。日本は非常に大きな国ですし、旅行者も多い。そして、海外のプロパティはどこも日本の旅行者を欲しがっています。まだよく知られていない旅行プロダクトは世界にたくさんあります。その情報収集の場としても、ILTMは最適の場と言えるでしょう。
ILTM Asiaはこれ以上の出展者を収容できないぐらい大きく成長しましたが、私たちの目的は、商談会を大きくすることではなく、まず第一に質なのです。質の良い出展者と質の良いバイヤー、その両者を引き合わせることなのです。
12月3~6日、カンヌで開催される今年のILTMでは、オベロイ・グループ会長、ブルガリ ホテルズ&リゾーツの副社長、コンデナスト・インターナショナル社長らが、オープニング・フォーラムで「新たなるラグジュアリーの世界」について発言する予定です。
商談会の詳細について、――とりわけ興味深いデスティネーションについて、「クレア・トラベラー」とWeb上で報告いたします。
2012.10.23(火)