白いお砂糖は
できるだけ摂らないで

 できるだけ摂らない方がいい食べ物の代表は、「白いお砂糖」です。精製した砂糖や、それを多く含む食材は身体を冷やし、食後血糖値の急上昇にもつながります。キッチンに置く砂糖はてんさい糖、きび糖などミネラル分を含んだ茶色いお砂糖がおすすめです。

だしが出たあとのいりこもそのまま具としていただきます。
だしが出たあとのいりこもそのまま具としていただきます。

 ファン助産院の食事は、雑穀を混ぜて炊いたご飯に「まごはやさしい」の食材を数多く使った和食を基本としています。汁物のだしは「いりこ」を一晩水につけておいたものを使っています。だしが出たあとのいりこも取り除かず、そのまま具としていただきます。

 食事は実際に食べてみるのが一番なので、健康的な食事の参考になりそうなお店があったら、体験しに行ってみましょう。ファン助産院では、食事指導の一環として、妊婦健診のあとにランチを提供しています。お出しする食事は、入院中の方にお出ししているものと同じで、とても喜ばれています。

自分自身の身体と
話し合いながら

 冷え予防のコツをいろいろとお伝えしてきましたが、いかがでしたか。養生法は古くからさまざまな方法が伝えられていますが、自分の生活、好みに合ったものを取り入れ、習慣にして、長続きさせることが大切です。

 そして、誰かがいいと言っているからいいに違いないと考えるのではなく、「効果はどうかな?」と自分自身の身体と話し合いながら進めてください。

 実は、身体の声に耳を澄ませること、そのこと自体が素晴らしいことなのです。五感が磨かれ、生活を充実させる行動が自然に導かれるからです。

 身体を変えることで生活全体が好転していくような、そんな流れが作れそうなケアをひとつでもふたつでも、習慣として取り入れていただければと思います。

杉山富士子先生(ファン助産院院長)

1944年、山梨県生まれ。OL時代を経て二児を出産したのち、37歳の時に助産師資格を取得。1984年、東京都杉並区の現在地にファン助産院を開設して、これまでに5,000人を超える赤ちゃんをとりあげる。