冷えとりの工夫 グッズ編

 寒い季節がやってきました。冷え症で苦しむ人が増えています。開業助産師として過去5,000人以上の赤ちゃんをとりあげてきた杉山富士子さんに、体を温める方法を伺いました。ケアに取り組めば、不調が改善され体調が確実にアップします。

 助産院の「冷え」予防は、いったい何をしているのでしょう? 三陰交へのお灸、よもぎ風呂、湯たんぽなど、心も身体も温まる実践レシピを、具体的にお聞きしていきましょう。

まず、足元をレッグウォーマーで
温めてみましょう

 足元をいつも覆っておくことは、「冷え」予防の基本ですね。心臓から遠い足元は、血の巡りが一番滞りやすく、冷えやすい場所です。

 中でも助産師が特に意識するのは「三陰交」というツボで、内くるぶしから指4本分上の位置にあります。このツボは子宮や卵巣の健康に関わっていて、生理痛がひどい女性にもおすすめできます。

 温めることは陣痛の痛みの緩和になりますが、これは生理痛でも同じ。生理が来る度に痛み止めを飲んでいる方は、ぜひ、このツボを覚えておいてください。

 レッグウォーマーの着用は、この部分を温める一番簡単な方法です。素材はウール、シルクなどさまざまなものが出ています。コットンや麻を使った薄手のものは、夏でも使えます。

 睡眠中も、レッグウォーマーをつけたままお休みください。寝ている間に掛布団から足が出ていると、足が冷えます。睡眠中の血行が良いとむくみもなく、起きたときに身体が楽だと感じるかもしれません。

 靴下をはいて眠るのは窮屈だと感じる方も、レッグウォーマーなら楽ですよ。

2018.10.30(火)
文=河合 蘭
企画・撮影=深野未季