#Keyword 01 「セルフお灸」
春にむけて手に入れたい、めぐるカラダ
温活ブームに伴い、家でできる「セルフお灸」に注目が集まっている。手軽にトライできるものから本格派までバラエティ豊かな商品がラインナップされているものの、何を選んでどう使えばよいのかわからない人も多いのでは。
そこで今回は、お灸教室と治療院を兼ね、自身にあった使い方とツボをアドバイスしてくれる頼もしいふたつのスポット、「せんねん灸 銀座」「さくら治療院」を紹介。セルフお灸のススメについて、各先生に話を伺った。
●教えてくれた人
せんねん灸 お灸ルーム 鍼灸師 松下由紀さん
代謝を阻む滞りにアプローチ
セルフお灸を続けることが、めぐるカラダへの近道です
鍼灸師である松下さんにセルフお灸のメリットを伺った。
「温活がブームですが、カラダの表面だけを温めていてはあまり効果がありません。たとえるなら、表面に焼き色がついても中がレアなステーキと同じです。表面だけでなく、滞りの原因となっている内臓などカラダの内側を温めることができるのが、お灸の素晴らしいところ。さらに、滞っている場所は感じ方が鈍くなっているため、熱をあまり感じなくても繰り返し温めることが大切です。それには、簡単に毎日続けられるセルフお灸が活躍します」
極度の緊張、プレッシャーや不安など、あらゆる局面でストレスにさらされる現代女性は代謝が悪く、そのため、自律神経が乱れたり内臓が疲れたりして、“なんとなく不調”になりがち。松下さんを頼る患者も様々な症状を訴える。
「女性の悩みは、婦人科系から、肩こりや腰痛といった慢性的なもの、さらにメンタル的なものまで多岐にわたります。肩こりといっても、内臓の疲れによる姿勢の崩れから発症したケースもあり、原因はひとつに特定できません。だからこそ、自分の症状にあったツボを探すことがとても大切になってきます。お灸教室に通うなり、鍼灸治療を受けるなどして鍼灸師からカウンセリングを受け、不調の要因を知った上で、日々のケアをセルフお灸でカバーするのがいいでしょう」
今日から取り入れたいセルフお灸。実際にはどのようなアイテムが揃うのだろうか。
恐い・危ないは過去のイメージ
今は、豊富なラインナップのなかから、
悩み×シーンで選択できます
「いまだかつてないほどお灸の種類は豊富。例えば、プレゼンや集中力が必要な作業をするときはこわばる箇所に火を使わない貼るタイプを、子どものいる家庭では煙の出ないタイプを、ソファで寛ぐときはアロマが香るタイプを、など、その人のライフシーンに合わせて選択できます。温度も5段階にわかれているので体質や肌の強い、弱い、その日の体調によって変えることも可能。デザインがポップでカラフルなのも女性に好評ですね」
温活時代の救世主として、新時代を迎えたセルフお灸。次ページからは、セルフお灸への道のファーストステップとして訪れるべきふたつのスポット、豊富な商品ラインナップとお灸の体験ができる「せんねん灸 銀座」と、働く女性の保健室として確固たる支持を得る「さくら治療院」をガイド。
2017.02.18(土)
文=吉村セイラ
撮影=鈴木七絵