加齢とともに顔の筋肉の凝りは
どんどん深くなる

 フランスのエステティックと美容鍼を融合させた新技術を施すハリジェンヌの光本朱美先生と超人気漫画家東村アキコさんとの対談いかがでしたでしょうか?

 大興奮の対談も冷めやらぬ間に、光本朱美先生の美容のワンポイント・アドバイスをお聞きしました。

――40代になって顔のむくみが取れにくくなった気がするのですが……。

 顔の老化の最大のターニングポイントは35歳。その頃を境に顎のまわりが凝りはじめて口角が上がりにくくなっていくんです。そして、加齢とともに顔の筋肉の凝りはどんどん深くなるので、ケアしていない方は40代以降とてもむくみやすくなります。

 顔の筋肉が固くなると、老廃物を流してくれるリンパの流れも悪くなり、肌の老化が加速するんですね。やせ弱った筋肉は重力に負けて支えきれなくなった脂肪とともに外だるみ状態になり、シワやしみ、くすみも出やすくなります。理想的で若々しい顔って、上ではなく、中央に引き上がっているんです。ケアをすることで、「センターリフト顔」を取り戻すことができるんですよ。もちろん、20代から行うことで老化を予防することもできます。

 さらには顔の凝りが眼精疲労や頭痛を引き起こしていることもよくあります。ハリジェンヌに来られる方の中には、最初頭痛薬を常用していたのに、顔の凝りがほぐれるにつれ、薬が必要なくなったという方もいます。そのくらい顔の筋肉の状態と、美容や健康はつながっています。

――凝りをほぐすのに、マッサージではダメですか?

 指だと肌の表層に近い部分はある程度ほぐせるのですが、なかなか筋肉の奥まで届かないんです。その点刺さない美容鍼のメソッドは、ツボにそって、筋肉の奥にダイレクトな刺激を与えることができるので、より効果が出やすい。

 筋肉は刺激を与えるとだんだん若返ってくるもの。筋肉は何歳になっても、鍛えて若返らせることができます。鎧のような顔の凝りが取れてくると、自然と肌の調子もよくなり、疲れにくい顔になります。

肌のために一番大切なのは飲む水

――美容のため、生活習慣で気をつけるとよいことは?

 いちばん大事なのは水分量。筋肉の固い、肌の状態の悪い方は水分をあまり摂っていない人が多いんです。実はお手洗いに行く回数は老化のスピードを左右します。排泄がおろそかな人は、毒を身体に溜め込みやすい。2時間に一回程度、一日に7~8回はお手洗いに行きましょう。

 行かなくても平気というのは身体に毒を溜めているということ。きちんと出せている人は自然と水分がほしくなります。食事を含めて、一日に2リットルは摂ってほしいですね。

 あと、よくメイクを落とさずに寝てしまうという方は、たいてい家の動線に問題があります。家に入った瞬間、リビングの真ん中にソファがあって、堕落へまっしぐらという感じ(笑)。ソファの位置を変えた、なくしたというだけで美容への意識が変わり、日々のケアをできるようになったという方もたくさんいます。

 刺さない美容鍼は、すぐ手に届くところに置くとよいでしょう。テレビを見ながらでも、寝る前のちょっとした時間にも顔の筋肉をほぐして老廃物を流すのを生活習慣にする。毎日コツコツ筋トレを続けるように取り組むと、あなたの美しさは確実にアップします。次の免許の更新も楽しみになりますよ。5年前よりも綺麗になった自分に出会えて(笑)。

『フェイスラインのゆるみに喝! 
 刺さない美容鍼ですべてを上げる!』

著・光本朱美(ハリジェンヌ院長)
定価 本体2,200円+税
刺さない美容鍼の付録つき
文藝春秋

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光本朱美(みつもと・あけみ)

エステティック等を経営する家庭に生まれ、14歳のときに「鍼でエステをする」 と決意。19歳でフランスのエステティック名門校「キャサリン・サルタン」 に留学し、エステティックの国際ライセンスCIDESCOとフランスの国家資格CAPエステティックを取得。日本で鍼灸師の国家資格を取得し、フランスのエステティックと美容鍼を融合させた新技術を開発。2012年、東京・表参道に「ハリジェンヌ」設立。35カ国で施術を行い、人種による顔の筋肉のつき方や肌の状態の違いを実感し、「頭顔整美」「センターリフト」などの技術を開発。刺さない美容鍼の第一人者として活躍している。