伊賀焼の窯元「長谷園」へ

 京都駅から車で約1時間、三重県伊賀市にある伊賀焼の窯元・長谷園にやってきました。自然豊かなこの地で「かまどさん電気」の土鍋が作られています。

 広々とした敷地内には器やカップなどを作るろくろ工房や、陶器を加工する工場などがあります。

 工房の奥には、創業時から昭和40年代まで使っていたという登り窯が残されていました。16の部屋を焚きあげるには15~20日間を費やし、交代で窯の様子を見守っていたのだそう。

 「かまどさん」がどのような工程で作られているのか、工場内を見学しました。

 まずは、土を練るところからスタート。専用の機械に土を投入し、練られて出てきた土をまた機械に投入と、この作業を繰り返し行います。何度も練ることで、土が柔らかくなるのだそう。

 次は、形作り。土を型の中に入れ、よく叩いて伸ばし、削りながら形を作っていきます。

 さらにカンナで削り、形を整えていきます。

 そして、でき上がった器に持ち手を装着。水でといた土をのり代わりにし、ひとつずつ器に取り付けていきます。

 素焼きを終えた後は、釉薬をかけていきます。釉薬の工程を終えた後、乾燥にかかる期間は2週間。乾燥後に本焼きをして完成です。

2018.04.05(木)
文・撮影=善村苑香