ホグワーツ特急の走る鉄道橋
そしてホグワーツ城のある黒い湖へ

 ジャコバイト・トレインに乗り込み、美しい自然の景色を眺めながらグレンフィナン駅へと向かうと、ヴィクトリア時代に建設された長さ380メートル、高さ31メートルのグレンフィナン陸橋を渡ります。

 この橋こそが、『ハリー・ポッターと秘密の部屋』のなかで、ハリーとロンがフォード・アングリアでホグワーツ特急と接触しそうになった、ファンにとってはお馴染みの橋。

ハリポタ映画でお馴染みのグレンフィナン陸橋の上を通過します。

 グレンフィナン駅で降りたら、そこから約1.5キロのグレンフィナン・モニュメント&ビジター・センターも必見です。

 目の前に広がるシール湖こそが、ホグワーツ城の傍らに横たわる黒い湖。小高いビューポイントに登れば、シール湖に向かって右側の奥にあるホグワーツ城を想像することができます。

グレンフィナン駅で下車し、ビジター・センターへと向かいます。
グレンフィナンのシール湖。映画のなかでは右側の丘のふもとにホグワーツ城が置かれているのを思い出します。
シール湖をながめるモニュメントはジャコバイト戦士の像。

 前述の『秘密の部屋』のほか、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』、そして『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』でも、登場する風景です。ビューポイントでは、シール湖とは逆の方向に広がる山並みのなかに、さきほど列車で通過したばかりのグレンフィナン陸橋の全景が見渡せるので、こちらもお見逃しなく。

グレンフィナンのビューポイントから眺めるグレンフィナン陸橋。

 湖を見下ろすように立つモニュメントは、1688年の名誉革命で追放されたスチュアート朝ジェイムズ2世を支援し立ち上がった反革命勢力、ジャコバイト(ジェイムズのラテン名ジャコブスにちなむ)が1745年に最後の戦いののろしをこの地域で上げたことを記念し、戦いで亡くなった人々へのトリビュートとして建てられたものです。

多くのハリポタ映画の背景となったグレン・コーの眺め。

 ハイランド地方には、このほかにも『アズカバンの囚人』のなかで実際にハグリットの小屋が置かれたり(この小屋はその後ヘリコプターで「ワーナー・ブラザーズ・スタジオ:メイキング・オブ・ハリー・ポッター」に運ばれ、現在は展示されている)、また『炎のゴブレット』や『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』、『ハリー・ポッターと死の秘宝PART2』でも背景として使われたりしたグレン・コーなど、見どころがたくさん。

 公共交通機関では行きづらいのですが、レンタカーを借りてハイランドを回る場合は、ぜひ、足を伸ばしてみては。

Jacobite Train
(ジャコバイト・トレイン)

運行期間 2018年3月30日(金)~10月26日(金) ※予定
http://www.westcoastrailways.co.uk/jacobite/jacobite-steam-train-details.cfm

Glenfinnan Monument & Visitor Centre
(グレンフィナン・モニュメント&ビジター・センター)

所在地 Glenfinnan, Inverness-shire, PH37 4LT
https://www.nts.org.uk/Visit/Glenfinnan-Monument/

【取材協力】
英国政府観光庁

http://www.visitbritain.com/jp/ja

スコットランド観光局
http://www.visitscotland.com/