観た者すべてを
笑顔にさせる「ヘンな絵」
ジュゼッペ・アルチンボルドの作品は、美術史を代表する「ヘンな絵」。果物、野菜、魚、書物といったモチーフを知的かつ巧みに組み合わせ、人物像を造形してしまう手法は、観た者すべてを笑顔にさせる。
16世紀後半のウィーンとプラハの宮廷で寵愛され、現代の美術にも多大な影響を及ぼすアルチンボルドの大規模展覧会が日本で開かれるのは今回が初。奇抜なアイデアと卓越した技術の融合を実物で堪能したい。
『アルチンボルド展』
会場 国立西洋美術館(東京・上野)
会期 2017年6月20日(火)~9月24日(日)
料金 一般1,600円(税込)ほか
電話番号 03-5777-8600(ハローダイヤル)
http://arcimboldo2017.jp/
山内宏泰(やまうち ひろやす)
ライター。著書に『上野に行って2時間で学びなおす西洋絵画史』(星海社新書)ほか。「写真を読む夜」「文学ワイン会 本の音」などの催しも主宰。新刊に『文学とワイン』(青幻舎)。
https://twitter.com/reading_photo
Column
山内宏泰のこの1枚に会いたい!
美術、写真、文芸その他について執筆するライター、山内宏泰さんがナビゲート。いま見逃せない美術展をテーマに沿ってご紹介する、アートの“ななめ歩き”の提案です。
2017.06.24(土)
文=山内宏泰